脱出成功 ページ29
「ナギっ！ナギっ！！起きて！！」
パチっと目を開ければ、
ナミさんとビビさんが私の顔を覗き込んでいた。
ゆっくりと身体を起こせば全身ずぶ濡れで、
私達はレインディナーズの外にいる。
向こうではルフィさんが「ぶーっ」と口から水を出しており、大佐さんは十手を構えてゾロさん達と睨み合っているし。
水が部屋に流れ込んできてから
何がどうなっているのやら。
とにかく全員無事みたいだし良かった？のかな。
大佐さんはゾロさんになぜ自分を助けたのかと問い詰めている。ゾロさん曰く、船長命令だそうだ。
「クロコダイルはどこだーーっ！！」
あ、ルフィさんが目を覚ましたみたい。
ついでにウソップさんも。
「うお！！けむりっ！！やんのかお前っ！！」
「やめとけルフィ！逃げるぞ！！」
拳を構えたルフィさんをウソップさんが慌てて止めたが、大佐さんの方は十手を下ろして深い溜息を吐く。
––––ドドドドドドドドドド
「こっちだーっ！」
「急げ！！」
そうこうしている内に他の海兵さん達が
こちらに向かって来る音が聞こえてきた。
ここで大佐さんに足止めされれば確実に他の海兵さん達も集まって益々クロコダイルを追いにくくなる。
「行け––––だが、今回だけだぜ。
俺がてめェらを見逃すのはな……」
大佐さんは静かにそう言うと、ルフィさんを見据える。
「次会ったら、命はないと思え“麦わらのルフィ”」
えっと、つまりこの場は見逃してくれるのかな…。
「あそこだ！！麦わらの一味だァ！！」
遂に見つかってしまったらしく、遠くの方から海兵さん達がこちらに向かって押し寄せて来る。
「さァっ！！アルバーナへ向かおう！！
ビビちゃん、どっちに行けばいい！？」
皆んなも最初は大佐さんの思い掛けない言葉に少しフリーズしていたが、サンジさんの声で止めていた足を動かし始める。
「こっち、東は真っ直ぐよ！」
海兵さん達が迫ってくるのとは逆方向に走り出せば、
「ナギっ」
大佐さんが私の名前を呼ぶ。
そういえば、私は元々は海軍側なんだっけ……。
でも、ここで投げ出したくない。
今はまだ、ルフィさん達と一緒にいたい。すると、
「お前の居場所は……。
お前の帰りを待ってる奴は沢山いる。
それだけ覚えておけ」
大佐さんはそれだけ言うと、私から視線を外した。
ザーーッ、ザザッ、ザーッ、ザザーーーーッ
何だろう、何か、私が忘れている大切な何かが、
ほんの少しだけ思い出せそうな気がした。
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朮(プロフ) - 星猫さん» それ程アニメをよく観るわけでは無いので、ラノベ系アニメはあまり知りません。ジャンプ系なら黒バス・ぬら孫・血界戦線・るろ剣・鬼滅・リボーン等です。 その他ならドリフターズ ・最遊記・忍たま・どろろです。 (2020年6月12日 19時) (
レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2020年6月12日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - きぃさん» コメント有難うございます！これからは物語も大きく動いてみたり……。応援を励みに更新頑張ります！！お楽しみに！！ (2020年3月18日 23時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
きぃ - すっごく面白い小説ですね！これから電伝虫少女ちゃんがどうなるのか展開が楽しみです！続きの更新頑張ってください！応援してます！ (2020年3月18日 14時) (レス) id: 86b27e9006 (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - 靜藍さん» コメント有難うございます！前作まで読んで頂き光栄です！なるべくテンポ良く投稿できるよう頑張ります！！ (2020年3月10日 10時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朮’ | 作成日時：2020年3月8日 2時
