人は死ぬ ページ15
外はまだ日が登ったばかりらしく、西の空にはまだ夜が残っている。
砂を掘っていたおじさんはトトさんというらしく、
反乱軍のリーダーの実のお父さんらしい。
ビビさんとは古くからの知り合いで、
トトさんは町の外れまで見送りに来てくれた。
昨日の夜私が寝てしまった後に
ルフィさんは穴掘りを手伝っていたらしく、
そこから出た水を受け取っていた。
オアシスの所に空いていた深い穴はそれだったのか。
トトさんに手を振ってユバを発つ。
そして日もだいぶ登って、
西の空に残っていた夜が完全に消えた頃、
––––どかっ…！
ルフィさんが突然砂漠に座り込んでしまった。
「んん……」
どこか不満そうに口をへの字にして、
少しも動こうとしない。
「どうしたの……？ルフィさん」
ビビさんが困った様に声をかけると
「やめた」
ルフィさんは平坦な顔で、
あっさりと、そう言い放った。
今こんな時に気まぐれに付き合っているヒマはない、
来た道を戻ってカトレアに向かって反乱軍を止めるぞとサンジさんが言えば
「つまんねェ。
俺はクロコダイルをぶっ飛ばしてェんだよ！！」
そしてルフィさんは静かに続けた。
反乱軍を止めたら元凶のクロコダイルは止まるのか。カトレアに行っても海賊の自分達がする事などなく、むしろいない方が良いくらいだと。
まさか、いつも無鉄砲で自由な感じのルフィさんからそんな言葉が出てくるとは思ってなかった。
「こいつは考えもなしに偶に核心をつくよな」
「ルフィのくせにな」
サンジさん、ウソップさん、それは…褒めてる？
その後もルフィさんはまるでいつものルフィさんとは思えない程饒舌に語る。
ビビさんはこの戦いで、
誰も死ななければ良いと思っていると。
七武海相手に100万人の人間が動いていて、
そんな大きな戦いなのに、
誰一人死ななければ良いと思ってる。
そんなビビさんの考えを
ルフィさんはバッサリと切り捨てた。
「甘いんじゃねェのか？」
「ちょっとルフィ！あんた少しはビビの気持ちも…」
「ナミさん！待った……」
あまりの言い分に波さんが怒鳴るも、
それを止めたのはサンジさんだった。
しかし、ビビさんもただ黙って
言われ続けるだけじゃない。
「何がいけないの！？
人が死ななきゃ良いと思って何が悪いの！！？」
人の死を望まないのは当たり前の事。
感情的に叫ぶビビさんに、
ルフィさんは冷めた声で
「人は死ぬぞ」
とても残酷で、受け入れ難くても、
決して変わることのない事実を突き付けた。
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朮(プロフ) - 星猫さん» それ程アニメをよく観るわけでは無いので、ラノベ系アニメはあまり知りません。ジャンプ系なら黒バス・ぬら孫・血界戦線・るろ剣・鬼滅・リボーン等です。 その他ならドリフターズ ・最遊記・忍たま・どろろです。 (2020年6月12日 19時) (
レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2020年6月12日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - きぃさん» コメント有難うございます！これからは物語も大きく動いてみたり……。応援を励みに更新頑張ります！！お楽しみに！！ (2020年3月18日 23時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
きぃ - すっごく面白い小説ですね！これから電伝虫少女ちゃんがどうなるのか展開が楽しみです！続きの更新頑張ってください！応援してます！ (2020年3月18日 14時) (レス) id: 86b27e9006 (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - 靜藍さん» コメント有難うございます！前作まで読んで頂き光栄です！なるべくテンポ良く投稿できるよう頑張ります！！ (2020年3月10日 10時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朮’ | 作成日時：2020年3月8日 2時
