ベビー５さん ページ15
ドレスローザは表向き、
華やかで活気がある栄えた国だ。
料理は美味しいし、街並みは綺麗だし、
人と共存するおもちゃ達も心優しいものばかり。
そして時折感じる小さな気配。
非常にすばしっこく、
おそらく普通の人の目では捉えられない速さ。
「これが噂に聞く小人族か」
巨人族の海兵はいるけど、
小人族の海兵って聞いた事ないな。
いたら潜入捜査とか諸々非常に役立つ
優秀な海兵になると思うんだけど。
そしてドレスローザ滞在中、僕はずっと
「ほら、イツキ！
次はケーキの美味しい喫茶店を案内するわ！」
ドフラミンゴさんの部下、
ベビー5さんと一緒に過ごしている。
理由は簡単。
道端で詐欺にしたって質の悪い詐欺に引っ掛かってる彼女を助けたのが始まり。
「俺にはお前が必要なんだよ〜。
なぁ、ほんの100万ベリーで良いからよォ〜」
「私、必要とされてる！」
いやいやいや、待て待て待て待て。
どう考えてもそれは違うだろ。
どんだけ騙されやすい人なんだよ。
流石に海兵としても人間としても助けずに見放すのは如何なものかという良心が働いた結果、
僕は彼女に声をかけていた。
「えーっと、お姉さん」
「あら、何か用かしら？」
ちゃっかりお財布を取り出してお金を用意しようとしてますけど、本気で100万渡す気なのか。
「僕はこの国に来たばかりでして、
もしお姉さんがこの国に詳しい方なら
案内をお願いしても良いですか？」
「まぁ！私の事が必要なのね！！」
「はい、とても必要です！」
そう言って僕は彼女の手を握ると、
そのまま男の前を離れた。
「おい！待ってくれよォ〜！！」
「あっ、私彼にも必要とされてるの！」
あなたその騙されやすさで
よくここまで生きて来れましたね。
「いえ、僕の方があなたを必要としてます」
「まぁ！！」
そうして詐欺……だと彼女は気付いてないけど、
詐欺から彼女を助けて以来、
一緒にドレスローザ観光をして回っているのだ。
彼女の案内してくれる所はどこも良い所ばかりで、
本当に海賊なのかと疑ってしまうくらいに
心根の優しい人だ。
いつか、ベビー5さんの前に彼女を心から愛してくれて、利用価値なんて考えない純粋に彼女を求めてくれる素敵な男性が現れてくれれば良いのだけれど。
「そうだ、ベビー5さん。
明日でこの国を出るので、
最後に良いお土産屋さんを教えて欲しいです」
「お土産屋さんね、任せて！」
うん、本当に良い人すぎる。
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朮’(プロフ) - Sun._raiseさん» コメント有難うございます！拙い文章力ですが、楽しんで頂けて何よりです！ (2022年3月7日 18時) (
レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
Sun._raise(プロフ) - 面白かった！読んでる時のワクワク感がすごく楽しかったです！！ (2022年3月4日 18時) (レス) @page27 id: 276bbde748 (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - Ａさん» コメント有難うございます！期待せず、気長にお待ちいただけると幸いです笑 (2020年7月27日 0時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
Ａ - 新世界、待ってます (2020年7月25日 15時) (レス) id: 95a8535ef0 (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - ぐんなさん» コメント有難うございます！初めてのシリーズだったので主人公はモロ作者の好みです笑。こちらは一先ず完結しているのですが、いずれ新世界編を書きたい！ (2020年3月18日 23時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朮’ | 作成日時：2020年1月31日 18時
