左遷准将、帰還する (ページ9)

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イラァッ(怒) ページ9

ようやくロングリングロングランドが見えてきて、
あと少しで陸地に到着する。

見聞色の覇気で島を確認すれば、
青雉さんと麦わら達の気配を感じる。
それとなんかもう1人と馬か何かが、
揃って海岸にいるっぽい。

「海岸で何してんだろ……。
今の所、誰も死んではいないかな」

ちゃんと人数分生きた気配を感じるし。

早く陸地に行こうとスピードを上げたその時
前から何かヒヤリとした冷気の様な何かを感じたかと思った瞬間……

––––ガキーーーーーーン！！！

「はぁっ！？」

足元の海が全て凍った。
ちょっと自転車が通る道とかではなく、
あたり一面全ての海が凍りつく。

とっさに高く月歩で飛び跳ねて
僕自身が凍ってしまうことは回避したものの、
下手すれば足がやられていた。

海を凍らせるなら辺りを覇気で確認しますよね！？

僕がいるの分かっててやりました！？

氷上は滑るし、全力で剃と月歩で島の海岸まで行くと
呑気にあぐらをかいて何やら頭をポリポリかいている青雉さんを発見。

途中で氷の上をおじさんが馬を乗せたソリ引いて歩いてたけど。

麦わら達と向き合う青雉さんの
セリフがギリギリ聞こえる。

「やっぱお前ら……、今死んどくか」

何がどうあってそういう展開を迎えているのかは
知ったこっちゃないが、

「お前がいっぺん死んで来いっ！！」

僕はプッシュダガーナイフを両手に取ると
全力で青雉さんの方に向かって放つ。

「あらら、危ないじゃないの」

危ないとか言いながら、
覇気を纏ってはいないと言え
ナイフの刃を避けて持ち手部分を素手であっさりと掴んで止める辺り、マジで気に入らない。

「なっ、何！？」

「新手か！！？」

1番最初に僕に気付いたゾロ君は
刀に手をかけて僕の方を睨む。

続いて麦わら達の視線が海岸に立つ僕に集まるが、
別に君たちを捕まえに来たわけじゃない。

「お久しぶりですね、青雉さん」

「イツキちゃんじゃないの。
こんな所までどうしたんだ？」

(# ﾟДﾟ) イラァッ！

「それ聞きます？
スタン・マレー号で本部に帰るはずだったのにあなたが脱走したせいで探して来いと言われ、
帰りは自転車に乗せてもらうから船で来るわけにもいかないし、月歩でG-8から移動してきて、
探してたら海が凍って、あと少しで僕自身を凍る所だったんですけど？」

「脱走って…ちょっと散歩に来ただけじゃない」

書類溜め込んで散歩に出たら
それを脱走って言うんだよ……。

帰ったら書類仕事からかなぁ……。はぁ……。