鱗のつばさ (ページ22)

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賄いを食べ終わると、またジャケットに袖を通し直す。

あと三時間程。

お悩み相談をしっかり受けてあげよう。

「お、監督生」

「こんにちは、セイレーン先輩！」

「こんにちはぁ。監督生が次の相談相手かあ、たくさんお話しできて嬉しいから僕が奢ってあげよう、何頼む？」

華奢な少女の向かいに座り、特別メニューを広げる。

ドリンクとフードがついて安くなるメニュー。

これを頼まなければ僕のお悩み相談は受けられない。

「じゃあ、これを」

「はぁい。すいませーん！Fメニューひとつくださいな！」

近くを通りがかった従業員に注文をして、砂時計をひっくり返す。

これからきっかり一時間、しっかり話を聞いてあげよう。

「……で、今日はどんなお悩みだい？ああ僕に推理させてよ。そうだな、あの魔獣くん……グリムくんだっけ？その子がいなくてあの一年コンビもいないのをみるに恋愛相談だな？」

「よくわかりますね？」

「伊達にお悩み相談を受けてるわけじゃないしねえ。それでどんな相談かな？」

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