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story13 ページ14
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目指すは最前で監督生と一年生と魔獣と見ているうちの寮長。
目の前に立って手をぐいと引く。
「ちょっと、なんですか」
「アズール、一緒にアンサンブルはどうかな」
「どうもなにも僕はやりませんよ」
「まあいいじゃん、ジェイドとフロイドと、またやろうよ」
監督生も見たいでしょ？と投げると力強く頷かれたので、手を引く力を強めた。
ピアノアンサンブルにチェロを入れるならバイオリンがないと。
「八本も足があるんです、たかだか二本使っても問題ないでしょ？」
「僕は今人間ですが！？」
「あはは、僕もだよ。みぃんな人間。それも僕の歌を楽しみに来てくれた。なら最高のパフォーマンスをお見せしなければ」
ね？と念押しで言えば、折れてくれたのか一緒に舞台に上がってくれる。
目配せをしなくたってわかる。
これは人間に、地上に憧れたある人魚姫の歌。
「――よく見て、」
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作者名：桜井庵 | 作成日時：2020年6月28日 22時
