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序章1 byくろーさぎ ページ1
放課後の学校は、とても静かだった。
もう日が暮れているからか、下に見える景色の中に、映り込む人はいない。
……独りぼっちだ。私。
さらさらと、桜並木が崩れてゆく。
あの木の下で、さっきまでは皆が楽しそうに写真を取って、はしゃいでいたというのに。
今は、もう誰もいない。それが、酷く寂しくて、虚しい。
「……ごめんね」
ぽつりと呟く。それは、誰に向けての言葉なのだろう。今まで迷惑をかけてきた、全ての人に対してだろうか?
「……ごめんなさい」
……生まれて来てごめんなさい。こんな私で、本当にごめんなさい。私が、私で、ごめんなさい。
涙が頬を伝い落ちる。もう、拭わなくてもいい。無理して笑わないでいい。あとは、皆にさよならを言うだけ。
「……、ごめんね。……さようなら」
私は最後に小さく笑うと、広がった夕焼け空に、大きく一歩を踏み出した――。
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作者名:DeadGameの参加者より x他7人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2019年5月31日 20時