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「速水さん、ちょっといいですかー？ バイトリーダーが来月のシフトのことで……」
「ああ、はい。それなら……」
雪絵さんが速水をマークして休憩室に連れて行ったのを確認してから、レジカウンターから顧客名簿を取り出す。やはりというか、近くに小型の監視カメラが設置してあり、死角からそれを取り除いて壊しておく。やはり顧客名簿には定期的に高坂の名前が載っていた。と、いうことは、高坂と会った人数だけ不祥事が起きているのだろう。写真を撮って全てデータを仁花に送ると、何事もなかったかのように業務に戻る。
後は速水が敵か味方か判断して、ゼルコーバでなければ捜査続行、ゼルコーバであれば取り押さえ……という形になるだろう。
まあ、その内動きはあるはずだ。ひとつカメラは取り除いた。別の位置にもうひとつ、レジ周辺を映し出すカメラが取り付けてあるはずだ。私が誰かを確認次第、何かしらの行動は起こすはず。ちょっとした挑発のようなものであり、「こちらはお前達の不審な行動に目を光らせているぞ」という牽制だ。これだけ分かりやすければ、相手も気づく。
膠着状態に持ち込んで、厳しくなるのは私達の方だ。組織としても私達の連携はまだ基本的な形すら決まっていないし、それも少人数体制だ。大人数で組織立って動くゼルコーバは、報告だけでも数十名はいる。完全に不利。ただ私達は腕はそこそこ立つ集団であるので、今回「抑止の象徴」として存在感を強めておく、という意図がある。相手がゼルコーバでなかった場合もさしたる問題はない。厄介な集団が現れた、と思ってもらえるならそれでいい。
――アタシらは不純物だ。
冴子さんの言葉が頭をよぎる。
――
――けど、忘れんな。
――何があってもアタシらはヒトを守るという義務があって、何と言われようとそれを貫き通す必要がある。「警察の正義」なんざどうでもいい。公正と公平を。どうせ弾かれモンだってんなら、とことん平等でいてやろうじゃねーの。
《
これが、私達が背負った名前である。
冴子さんの言う通りだ。政治家達と結託した時点で、上層部には腐った部分がある。その腐った部分が正義となるくらいなら、私達はとことん
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森宮メノウ(プロフ) - 世界観が大好きです……！こんな小説探してました……。これからどんな展開が待ってるのか、楽しみにまってます！ (2019年4月30日 15時) (
レス) id: 5adf03c15d (このIDを非表示/違反報告)
志織(プロフ) - リリィさん» そう言って頂けて嬉しいです！しばらくは更新することができなさそうですが、気長にお付き合いしてもらえると嬉しいです…！ (2018年11月3日 23時) (レス) id: f90efcc153 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ - ゼルコーバ、どんな組織か気になります。続きが早く見たいです (2018年10月30日 23時) (レス) id: 2692d4f56f (このIDを非表示/違反報告)
志織(プロフ) - リリィさん» ありがとうございます！最高だなんて…とても嬉しいです…。応援ありがとうございます、面白いと思って頂けるよう精進します！ (2018年10月25日 16時) (レス) id: f90efcc153 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ - 文章もストーリーも最高です！これからも頑張ってください (2018年10月25日 0時) (レス) id: 0238451e46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：志織
| 作成日時：2018年8月19日 10時
