ひとめぼれ【黄×赤】 (ページ32)

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「お、おはようございまぁ…す……」

彼が先にドアを開ける。

皆の視線が一気に集まって、これはさっきとは違う意味で恥ずかしい。

…るぅとさん。先生の目がやばいですよ。

「おい、またるぅと遅刻……え、…りいぬ？」

「…っ、すみません…。遅れて…」

あの優等生が遅刻？とざわつき始める。

遅刻したのは初めてだ。

「りいぬ、何かあったのか？いつでも相談しろよ？」

「えっ…、あ、ありがとうございます…？」

「えぇ！？ちょっと先生！僕と全く態度違うじゃないですかぁ！？」

「お前は遅刻しすぎなんだよ。少しは反省しろ」

彼のボケでクラスが笑いに包まれる。

やっぱり人気者ってすごい。

「おいるぅとぉ、優等生の邪魔すんじゃねぇぞ」

「邪魔なんてしてませんー！」

彼のいじられ具合に、ついクスッと笑みが溢れてしまった俺でした。