煽り/The Wraith-1 ページ9
「ハッチどこかな……」
ここ最近は簡単に脱出できるようになってきた，というのも幸か不幸かメグと一緒になることが多くなった。
彼女は自慢の足の速さで殺人鬼の気を引き付け翻弄し，全員が脱出できた時には殺人鬼を散々煽る。
ハッチはAに譲るね、と軽やかにゲートから出て行った。
なんで私が、と断れない性格であることを恨みながらもようやくハッチを見つける。
だが，そこにはメグに散々苦手なライトで照らされたレイスが透明にもならず立っていた。
「ご、ごめんなさい……」
自分が率先して煽ったわけではないが，発電機を修理しながらコソコソ笑っていたのは事実。
きっとそれを怒っているのだろう。
咄嗟に謝ってみるも，彼は首を傾げこちらを見るだけ。
このままではハッチから脱出は出来ない。
かといって彼の前に出て行ってしまった以上はゲートに引き返すのも危ない。
どうしようか困って動けずにいると，不意にレイスが近づきAを担ぎ上げた。
突然のことであっさりと担がれてしまったAは必死にもがくも，近くにあった地下に連れていかれた。
最後の一人になってから吊られるのだから地下も外も関係ないか、と痛みに怯えているが一向にフックに掛けられなかった。
どさ、と乱雑に部屋の隅に落とされ間髪入れずにレイスはAの上に覆い被さってきた。
「ちょっと、やめて…」
貧弱な人間のAと邪神の加護を受けた怪物のレイスでは力の差は歴然としていた。
びくりともしない彼はAの手を抑え込むと空いたもう一方の手で服の中に手を忍び込ませた。
「ひっ」
嫌だと首を振って足をばたつかせても何の効果も得られず，レイスはそのままAの胸を直に揉み始めた。
柔らかさを確かめるように優しく強く揉み，徐々に主張し始めた先端をこねくり回した。
どんなに嫌悪感を抱いても体は与えられる刺激に素直に反応してしまう。
やがてレイスはAの手を放し胸を揉みながら下腹部に手を伸ばし，下着に手を差し入れた。
素直なそこはすでにもう濡れており，それに気づいたレイスは弾かれたようにAの顔を見た。
散々愛撫しておいてなにが意外だったのだろう，恐怖の最中であれば快楽など感じないとでも思ったか。
Aはそう思って眼前の男を睨みつけようと顔を上げるとレイスと目が合った。
彼の憤怒と情欲に濡れた瞳を見てゾクリ、と背中が震えた。
『理性と本能の狭間』
煽り/The Wraith-2→←すれ違い/Dwight Fairfield
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つぅさん(プロフ) - 柏木信子さん» 柏木さん、コメントありがとうございます！ドクターですね、いいものが浮かびましたので近いうちに上げておきます：） (2019年6月22日 23時) (
レス) id: 24afe1b8e2 (このIDを非表示/違反報告)
柏木信子(プロフ) - いきなりですみません！ドクターが一番好きなのでドクターお願いできますか？ (2019年6月22日 16時) (レス) id: 76444309d4 (このIDを非表示/違反報告)
つぅさん(プロフ) - nadesiko-nadekoさん» nadesikoさんコメントありがとうございます！どストライクだったようでとても嬉しいです。たまには両想い的悲哀もいいですよね…X3これからもよろしくお願いします。 (2018年12月24日 17時) (レス) id: 24afe1b8e2 (このIDを非表示/違反報告)
つぅさん(プロフ) - わかなさん» わかなさんありがとうございます！我ながら「これだァ！」となった一話になっております＾＾感動していただけて幸いです：） (2018年12月24日 17時) (レス) id: 24afe1b8e2 (このIDを非表示/違反報告)
nadesiko-nadeko(プロフ) - 新作がドストライク……せやな……主人公ちゃんの仲間からしたらこうなるか…素敵です、何度も読み直してしまいました…！！ (2018年12月22日 8時) (レス) id: fac8b3c77a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つぅさん | 作成日時：2018年5月17日 1時
