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人は空と共に一生を過ごしている。
追いつけ追い越せと何処からでも見ることの出来る太陽は、絶対に人間では手に届かない。
その太陽は、神として崇められる時もあれば、天災として人々を焼き尽くしてしまう時もある。
太陽が無ければ、私達はこうやって苦楽を共に出来る仲間を手に入れることも、今現在普通と呼ばれる
生活さえもままならなかったかもしれない。地球が滅びようとも太陽は必ず廻っている。誰が死のうが誰が
嘆こうが、誰が生きようが、誰が裏切ろうが、相も変わらず廻っている。
太陽はずっと前に地球を裏切っている。
夜明けは、その残酷さを伝えてくれる光だったんだ。
Aが夜明けの美しさを嫌う理由はこれであった。
例え人間が太陽に照らされてキャッキャと過ごしたとしても、可能性と言う壁を乗り切ることなんて不可能
に等しいから、犠牲の上で成り立つのが当たり前となるのである。自然を壊して家畜を殺して、それを嫌が
る宗教団体が出てくると、おかしいだのなんだのいちゃもんをつけてくる。けれど反対側は現実を受け止め
柔軟に生きようとした結果だった。正解なんて違うところでは不正解なんだから、本当なんてないのでは。
人間について考えれば考える程、Aは犬や猫が好きになってくるのだった。
「……すまない、嫌…だったかな」
『私の事なんて好いてないと思っていたものでしたから…正直驚いてます。エルフさんの事もありますし……
私なんていない方が空気吸いやすいのかなと…』
「…まさか、そんな訳ない。逆に君が居てくれた方が、私は居心地が良いんだ」
『へぇ…そうなんですね。ではお言葉に甘えて』
Aは後ろを振り向いて、先程座っていた椅子にもう一度座った。やはり足を組んで、右側にあるテーブル
に頬杖をついている。喋りやすい体勢なのかもしれない、彼女も何とか安心したような笑みをこぼしている
から。ウィリアムはそれを確認すると、まだまだ光が差し込まない窓を見ながら座った。
「君は、何の食べ物が好きなんだい？」
『わあ、定番の質問ですね』
「ふふ、友人は少ないからね。こういう場合をよく知らないんだ」
『…意外でした…。あ、私は氷と柚が好きです。ウィリアム団長は？』
「私はハニーミルクが好きだね…後は…うーん…ミモザがよくくれるタルトかな」
『あぁ、それなら私もよく貰います』
「確かに、この前もAにあげると喜んでいたよ」
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グリム(プロフ) - 凄く面白いです！続きが凄く気になるので、更新をいつも楽しみにしています！ (2022年11月26日 15時) (
レス) id: 66f712e8a8 (このIDを非表示/違反報告)
きぬ - ヤミさんオチが良いです！！！！！！！！ (2022年7月8日 22時) (レス) @page21 id: 3413745361 (このIDを非表示/違反報告)
天宮広海(プロフ) - 面白いです!続きが気になります！更新頑張ってください! (2022年3月7日 19時) (レス) id: 85bad9f447 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるく | 作成日時：2022年3月3日 3時
