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「樹木創成魔法 引魔の根」


Aやアスタ達を守っていたノエルの魔法を飲み込み

樹木が水魔法の防御を壊すように、包んでいく。


「…やばい!」

「風創成魔法 穿通竜巻針」


無数の鋭い尖った魔法がAに刺さりそうになるも、

全て、オートするように跳ね返される。白衣装の魔道士達は

ちっ、と舌打ちをしながら優雅に立つ彼女に魔法を放つ。


「お前らの相手は俺達だろうがぁあ!!無視すんじゃねぇぇえ!!」


レオポルドは、全くと言って動かないAに、疑問を募らせるも

今は目の前と戦場を把握しているようだった。が、Aも魔法騎士団。

護る仕事なのに、強いはずなのに護られてばかりだった。


「では、トドメといこうか」

「…?!…や、やめてぇぇえ!!!!」


鋭く、貫通してしまうような長さの樹木が、アスタへと向かう。

今ここにいるのはこの4人だけ、もはや手は尽きている。

が、そんな中でもAは遅いと、溜息を吐いた。深い深い溜息だった。


「……何!?」

「(…あの下民…何もしていないではないか……)」


Aの立つばかりの姿に、ノゼルは苛立ちながらも

急いでアスタやノエル、レオポルドの前に立つ。新入団員相手には強い相手だからだ。

団が違えど、助けないなどと言うことはさらさらない。


「…みんな!!」

「魔法騎士団…!」

「よくもあんなところまで飛ばしてくれたな」

「馬鹿な、あの距離をこんなにも早く!?」

「不本意の極みだったが、全員で協力し戻って来た。超複合魔法…とでも言うべきか?」


その嫌そうな空気と、Aやアスタを未だに蔑むような視線に

変わらないねえ、と溜息を吐いた。まぁ元から

どうでもよかったのだが。しかしこうでもしなければフエゴレオンが死んでしまう。


「ま、男も捨てたもんじゃないっすね」

「ふん。能力だけは認めてやる」

「けっ。協力なんざ二度とごめんだな」

「違う団とはやはり相いれないものだもの」

「…だが、我ら九つの魔法騎士団はただ一つクローバー王国の平和の為にある」


ノゼルのその様子は本物であった。国民である以上、守るべきだという

思想はいつもの階級差別とは違うもの。彼も中々矛盾が多い男だ。


「……このまま戦えばただでは済まない。退こう」

「そう急くな。水銀魔法 銀の雨」


先程Aが、注意していた女が

魔導書を構え、何やら気味の悪いスライムを創成した。


「ゲル魔法 ベトベトサラマンダー」





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作者名:みるく | 作成日時:2022年1月5日 18時

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