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Aは、昨日の歓楽街に再度訪れていた。
相変わらず左目や身体中には使い古された包帯が痛々しく巻かれていた。
もう深夜の二時半である。十五歳が起きているにしては遅い時間だ。
「〜♪♪♪」
外から聞こえる誰かが弾き語りをしているらしい
酒と吐瀉物の匂いが辺りをむわっと包み込んだ。
女の柔らかな白い肌が、人生に疲れた男達を包み込む。
まぁ、一方も疲れているのだろうが。
Aは誰も通らない路地裏に足を運んだ。
そしてあるBARに入った。未成年立ち入り禁止と言う看板を通り越して。
「…いらっしゃい」
「やぁ、久しいね」
カランと耳鳴りのよい音がする。
それと同時に迫ってくるBARならではの安心感と優越感。
流れゆく空気を纏わせて包帯の少女はいつも通りの席へと着く。
「マーキュリーの作る酒は美味しいね」
「建前なら結構だ」
エフ・マーキュリーと呼ばれた中性に見えるこの男。
魔法騎士団の紫苑の鯱の団員であった実力者である。まあ一昨日退団したが。
と言うのも独断での任務の件数ならエリートの下層には入り込めるレベルであった。
団長と方針が合わず、結局は出身であった夜の街に戻ってきたが。
「本音さ、本音で言っているのだよ」
「…お前が嘘吐き製造機なのは充分知っている」
「酷いねぇ、この店に大金を支払っているのは私なのに」
脅しにも聞こえるその言葉にマーキュリーは顔を顰める。
少なくともマーキュリーはAと言う人物に心を開いた人物ではある。
けれども彼女の底知れない、そして有り得ない天才さに日々驚愕していた。
「授与式はどうだったんだ」
「四葉に足すことの五葉だよ」
二杯目のハイボールを含みながら、彼女はどうでもよさげに
その言葉を整った顔で言った。
「…は？」
「あれ、足し算もできないのかい？」
いやいや、とマーキュリーはコップを拭く手を止め
哲学書を読み漁る彼女を見つめた。
あぁ、どうでも良いのか、そう思った。
この女にとって、人助けは生きる方針の手駒に過ぎないのか。
何処まで行っても彼女の人生に対する価値観は変わらないなと思った。
数ヶ月前、入水している彼女を騎士団だからと言う理由で止めたあの一日を思い出した。
♣︎ エフ・マーキュリー (二十一)
加速魔法・・物理攻撃を二倍、三倍と加速できる
好きな物・・ウォッカ、小説
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楓(プロフ) - 箒が放棄になってます！ (2022年9月30日 0時) (
レス) @page29 id: ec6c109e68 (このIDを非表示/違反報告)
来世はメロンパン(プロフ) - サヤさん» ですです！！名前出していいのかわかんなくて、他作品って描きましたが…気がついてくれて嬉しいです！！ (2022年1月5日 1時) (レス) id: a6fb8de70d (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - もしかして夢主ちゃんの参考キャラって文ス○の太宰さんだったりしますか...？ (2022年1月4日 23時) (レス) @page3 id: 6b856fac04 (このIDを非表示/違反報告)
来世はメロンパン(プロフ) - マナさん» ブラッククローバーですか？私が答えられる範囲であれば、大丈夫ですよ(´˘`＊) (2021年12月31日 18時) (レス) id: a6fb8de70d (このIDを非表示/違反報告)
マナ - ブラッククローバーについて聞きたいのですが… (2021年12月31日 18時) (レス) @page41 id: ccdfacfdab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるく | 作成日時：2021年12月22日 3時
