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『ちょ、ちょっと待っ…』
「………はー…可愛すぎんだろ」
あの冷たい顔して、張り詰めた笑顔で
奥底の感情を顕にしないAが
こうも整った顔を赤くして、乙女らしい
慌て方をされると、クるものがあった。
『…今、なんて』
「あ、いや。お前って顔整ってんのに
なんで包帯で隠してんのかなーって」
『…怪我してるだけです』
ヤミはいとも簡単にマナスキンを施し
Aを絶対に落とさないように、腰をがっちりと
支える。Aもそれを漸く信用してヤミに
体重を乗せる。
「…外して良いか？」
『外したい理由がわからないですね』
「俺が知りたいんだよ」
『嫌です』
本音のようだった。初めてAがこうも
嫌そうな氣を醸し出すのを見るのは。
Aは更に嫌だと言うようにヤミの胸板
に頭を押し付け、可愛らしく擦り寄らせた。
「(…無意識か？無意識なら、誰にでもこう言う事すんのか…？)」
ヤミは経験豊富そうなAが
以外にも恋愛不慣れだと知り、これから新しいAの感情を
生み出すのが己だと思うと嬉しく、更に好きになったが
反対に自身以外でも、同じ事をされると
Aの魅力に気づかれてしまう。
「(…ユリウスの旦那には会わせたくねぇな
てか、男なら誰にも合わせたくはねぇけど)」
独占欲が、溢れ出てきて止まらないヤミだが
これでもまだ出会って二日目だ。
こう言うのを惚れるって言うのか、とヤミは感じた。
ならば尚更、彼女の事は知りたい。
「包帯の下、見られたくねぇ何かでもあんのか？」
『団長なら、別に構わないと言えば構わな…』
「じゃあ外すわ」
『容赦ないですね…』
ヤミは“団長なら”と言う言葉に独占欲が出てしまい
Aの巻かれた包帯の巻き始めを掴む。
そしてこっちを見つめずにゆらゆら揺らぐ
瞳を見つめながら、ふっと笑った。
「やっぱやめとくわ」
『…急ですね』
「お前の嫌がってる事、したくねぇし」
ヤミはAの包帯の巻き始めから手を離し
首の後ろに愛情を込めてなのか、そっと支えた。
ぶっきらぼうに見える彼だが、団長としてやっていける程
カリスマ性も、違いを認める事も、そして人を見破る力も
きちんと持ち合わせている。
『人と異なる事を恐れないって凄いですね』
「褒めてんのか貶してんのか分かんねぇんだけど」
『…褒めてますよ』
やけに夜風が寒く感じた。
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楓(プロフ) - 箒が放棄になってます！ (2022年9月30日 0時) (
レス) @page29 id: ec6c109e68 (このIDを非表示/違反報告)
来世はメロンパン(プロフ) - サヤさん» ですです！！名前出していいのかわかんなくて、他作品って描きましたが…気がついてくれて嬉しいです！！ (2022年1月5日 1時) (レス) id: a6fb8de70d (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - もしかして夢主ちゃんの参考キャラって文ス○の太宰さんだったりしますか...？ (2022年1月4日 23時) (レス) @page3 id: 6b856fac04 (このIDを非表示/違反報告)
来世はメロンパン(プロフ) - マナさん» ブラッククローバーですか？私が答えられる範囲であれば、大丈夫ですよ(´˘`＊) (2021年12月31日 18時) (レス) id: a6fb8de70d (このIDを非表示/違反報告)
マナ - ブラッククローバーについて聞きたいのですが… (2021年12月31日 18時) (レス) @page41 id: ccdfacfdab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるく | 作成日時：2021年12月22日 3時
