・ ページ12
・
＿＿＿「君、強いなら強く使いなよ。
強さって言うのは体にのみ当てはまる言葉じゃないから。
……大丈夫さ、何があっても守るよ」
Aはその女があまりにも怯えるので、試合前から
薄々貴族に脅されたのだろうと悟った。
決定的になったのはユノとの一線でサリムとか言う貴族がこちらを見て
笑みを浮かべていたからだ。それに手を震わせた女と魔力の揺れ
そしてこちらを見つめないその目に
この子は魔法が弱いのではなく、人を傷つけるのが怖いのだと見た。
この強い魔法をコントロールするには絶え間ない努力が必須だ。
平民だとそんな時間は金に取られる為、無理だったのだろう。
暴走が怖いのなら私が止めよう
そしてもしもこの子がこれで救われたら
「……私は生きていても良くはならないだろうか」
爆発寸前の魔法を消す前に言った一言。
誰にも聞かれずに消えていった。
悲しきジサツ少女の独り言。
会場を覆う程の砂の塊に
受験生は逃げようと戸惑う、そしてそれを一瞬にして消え去った魔法が
Aのものだと気づかないものが多い中、気づいた彼らは何を思うのか。
「……ほぉ…」
独りは何処ぞのならずもの騎士団の団長だったり。
ヤミ団長は煙草を吹かし、その様子を面白そうに見つめる。
他の団長はAよりも平民の女の膨れ上がった魔力量に注目する。
「……128番戦闘不能！よって166番の勝利！」
平民の女は先程の魔法で倒れ
周りは彼女が自爆をしたのだと思っているらしかった
実際その様にしか見えなかったのだ、あまりに一瞬の出来事過ぎて
そう、マーキュリーとヤミ団長を除けば
「(…魔法を消した…そんな事が有り得るのか)」
マーキュリーはAの魔法が凄いものだとは知っていたが
これ程までとは思わなかったのだろう。
汗を滴らせ、その様子をじっと見つめた。
「自爆？！」
「魔力のコントロールが出来なかったのか！！」
「下民のやつは救いようがねぇけどなw」
Aは倒れた彼女を一瞬、悲しげに見つめ
まぁ、いいかと会場の隅のほうへと移動した。
＿＿＿「あぁ…救われなかった」
そんな一言を残して
♣︎ ♣︎ ♣︎
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 144人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
楓(プロフ) - 箒が放棄になってます！ (2022年9月30日 0時) (
レス) @page29 id: ec6c109e68 (このIDを非表示/違反報告)
来世はメロンパン(プロフ) - サヤさん» ですです！！名前出していいのかわかんなくて、他作品って描きましたが…気がついてくれて嬉しいです！！ (2022年1月5日 1時) (レス) id: a6fb8de70d (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - もしかして夢主ちゃんの参考キャラって文ス○の太宰さんだったりしますか...？ (2022年1月4日 23時) (レス) @page3 id: 6b856fac04 (このIDを非表示/違反報告)
来世はメロンパン(プロフ) - マナさん» ブラッククローバーですか？私が答えられる範囲であれば、大丈夫ですよ(´˘`＊) (2021年12月31日 18時) (レス) id: a6fb8de70d (このIDを非表示/違反報告)
マナ - ブラッククローバーについて聞きたいのですが… (2021年12月31日 18時) (レス) @page41 id: ccdfacfdab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるく | 作成日時：2021年12月22日 3時
