訪れると ページ45
デザートの最後の1口を食べて、Aはスプーンを置いた
「…ご馳走様でした」
思わず舌鼓を打ってしまう料理に後味に浸りながら手を合わせた
「美味しかった…」
「はは、幸せそうな顔」
ワイングラスを少し揺らして1口飲んだ後、中也は窓の外の夜景に目をやった
「綺麗だろ?ここの夜景」
その言葉に目をやると、何時も歩く昼間のヨコハマとは打って変わった別の世界の様に感じられる街
「うん、凄く綺麗…」
夜景を目を細めてじっと見つめていると、思い出の場所を見つけた
「……あ、中也!あのお店、昔初めて出かけた時に入ったところだよ」
「お、本当だな」
そう、まだ目の見えない頃、中也が初めて髪飾りをくれたのだ
「付けてくれてるんだな」
纏めあげた髪の毛に、きちんと付けた髪飾りに触れて、Aははにかんだ
「…うん、だって、宝物だもん」
その微笑みに、中也は一瞬目を見張ると、フッと静かに目を閉じて
「A、右側のテーブルクロス、捲ってみろよ」
「テーブルクロス?」
支持されてピロっと捲ると
【Will you marry me?】
と書かれた小さなお洒落なカァドが
────【私と結婚してくれませんか?】
言葉を理解して、Aの呼吸が止まった
震える手でカァドを取って、口をはくはくさせながら顔を上げると────中也は居なかった
振り向こうとした瞬間
後ろから、優しく抱きしめられていた
「中也…っ」
「どうしたよ」
「これ……、」
「嗚呼」
中也は大きく頷いてから、身体を離すと、その場に膝を着いて、小さな箱を差し出した
「俺と結婚してください」
ずっと憧れていた、絵本の中のお姫様みたいな演出
中の指輪の煌めきが、眩しくて────
「っ、はい……!」
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みく - こんなに心をうごかされた作品は初めてです!感動しました!もう最高すぎて苦しい!!!!! (2019年2月15日 21時) (レス) id: 672796e13d (このIDを非表示/違反報告)
みりあ - 素晴らしい作品でした! (2019年2月15日 21時) (レス) id: 672796e13d (このIDを非表示/違反報告)
AS(プロフ) - ゆづきさん» うわわ、とっても嬉しいです!コメントありがとうございます(*´v`)亀更新ですがお付き合いいただければ幸いです! (2017年6月10日 23時) (レス) id: f709ff2152 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづき - とても、面白かったし感動しました! (2017年6月10日 22時) (レス) id: 029d1006b7 (このIDを非表示/違反報告)
AS(プロフ) - 花さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます(*´∀`*)なかなか更新出来ずすみません…(´・ω・`)なるべく更新するように頑張ります! (2017年6月5日 7時) (レス) id: f709ff2152 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AS | 作成日時:2017年4月24日 17時