おいでませ、温泉旅行 8 ページ41
「…おやおや?」
翌朝、荷物整理をしてロビーに行くと、森が中也の顔を覗き込んだ────それはもう、にこにこと
「な、なんですか、首領…」
「…まぁ、君達らしいや」
首領はなんだか安心した様に微笑むと、手続きを済ませたらしく、荷物を持って全員を見た
「さぁ、帰ろうか」
帰り道、車の中で
疲れて寄り添って眠ってしまったエリスとAに目をやって、尾崎はクスクスと目を細めて笑う
「楽しかったのぅ、中也、鴎外殿よ」
「嗚呼、楽しかったねぇ」
「はい、本当にいい思い出になりました」
言葉を交わし、車内には沈黙が流れる
運転しながら、中也は森の方を一瞥してから口を開いた「────首領」
「おや、なんだい?」
「昨日はアドバイス、ありがとうございました」
信号で止まった時、森に頭を下げる中也に森は目を見開き、尾崎は首を傾げる
────尾崎はなんのことやらわからないのだ
「いやいや、君もまだまだ矢張り少年らしい所もあるのだねぇ」
のほほんのした笑顔を浮かべる森に、尾崎は殊更に首を傾げる
「なんじゃ、なにかあったのかぇ?」
「ふふ、これは私と中也くんの秘密さ」
「…」
"少年らしい"と言われ、珍しく縮こまる中也に、尾崎はずっと頭に疑問符を浮かべていた────
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みく - こんなに心をうごかされた作品は初めてです!感動しました!もう最高すぎて苦しい!!!!! (2019年2月15日 21時) (レス) id: 672796e13d (このIDを非表示/違反報告)
みりあ - 素晴らしい作品でした! (2019年2月15日 21時) (レス) id: 672796e13d (このIDを非表示/違反報告)
AS(プロフ) - ゆづきさん» うわわ、とっても嬉しいです!コメントありがとうございます(*´v`)亀更新ですがお付き合いいただければ幸いです! (2017年6月10日 23時) (レス) id: f709ff2152 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづき - とても、面白かったし感動しました! (2017年6月10日 22時) (レス) id: 029d1006b7 (このIDを非表示/違反報告)
AS(プロフ) - 花さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます(*´∀`*)なかなか更新出来ずすみません…(´・ω・`)なるべく更新するように頑張ります! (2017年6月5日 7時) (レス) id: f709ff2152 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AS | 作成日時:2017年4月24日 17時