【旧バージョン】僕のクレイジーDAYS・２ (ページ4)

今日:5 hit、昨日:3 hit、合計:15,429 hit

夢から覚めても夢の中？ページ4

「ウワァァァァァァァァァァ！！！！」

僕はベットから跳ね起きた。
と、その角度が悪かったのか、僕はベットのヘッドボードに思い切り頭をぶつけた。たちまち痛みが僕を襲う。
「アアアアアア！！」

でもその痛みが、今度こそ夢ではなく、現実の世界で僕が目覚めていると言う事を教えてくれた。

痛い……！でも良かった……っ！
やっと起きられた………。

まだ心臓がドキドキしている。
パジャマだけでなく布団までが、僕の冷や汗で濡れて重くなっていた。

コノハヅキさんに殺される夢に続いて、リーオックさんに殺される夢を見るなんて……もう何なんだよ！

ああああ……それにユウミさん……っ！

ドレス姿はとても素敵だったけど……ハリウッドキスなんて止めてーーー！！
リーオックさんとも結婚なんてしちゃイヤだよぉぉぉぉ！！

「アアアアアア！！」

夢の回想に耐えられなくなって、僕は顔を手で覆い、三度目の叫び声を上げた。

「眠り姫のお目覚めかい。」
「それにしちゃ派手だな。」

突然、僕以外の人の声が驚くほど近くで聞こえた。

え…………？
機械仕掛けの人形のごとく、僕が首をゆっくり巡らすと、ベットの脇にはコノハヅキさんとリーオックさんが立っていた。

今しがた夢の中で、散々僕を苦しめた上に殺してくれちゃったあの(・・)二人だ。

しかも、二人はただそこに居るだけじゃなかった。

僕から見て左側に立っているコノハヅキさんは、目だけを僕の方に向けながら、右手の指の間に４本の筆を挟んでヒョウのように構えている。

左手には、何かの絵が描かれた小さいキャンバスを持っていたけど……

それには、コノハヅキさんと向き合うようにして立ち、目だけで僕の方を見ているリーオックさんの右手にある銀のナイフが、深々と突き刺さっていた。

更に、リーオックさんは左手で、一本の細い筆が刺さったリンゴを掴んでいた。

…………ん？
リンゴに筆が刺さってるって、何かおかしくない？
筆なんて、刺さるものじゃないよねぇ？！

一体なんなの？！

あ、いや、その前に二人とも、僕の部屋にまで来て何してくれちゃってんの？

殺し合いなら外でやってくれよーーーーーっ！！

……と、そこまで思ったところで、僕はハッとした。

まさか…………
これもやっぱり夢？！

サーッと音を立てて全身の血の気が引いて行く。

嫌だ嫌だ！！

もう夢の中だって、誰かが死ぬのを見たくない！
殺されたくない！
ユウミさんを取られたくないっ！！