後始末は誰が？ ページ13
せ、セーーーフ！と僕は今度こそ胸を撫で下ろした。
「フン。ま、こうなる事は予想してたけど。」と、コノハヅキさんは、僕の足元にまで転がって来た人形の首を、どこか残念そうに見下ろしていた。
「相変わらずだねぇ。袖に小銃のリーオック……それじゃやっぱり、あのバカでかい銃も持ち歩いているのかな。」と、コノハヅキさんは言う。
えっ、その銃の他にもまだ持ってるんだ……。
「お前に教えるわけないだろ。」
リーオックさんは冷ややかに答えた。
でも、少し得意げに口角を上げている。
僕は人形の首をそっと爪先でつついてみた。
首はもう何もせず、コロコロと転がっただけだった。
はぁ……本当に助かったよ！
これでもう、この人形には惑わされずに済む！
頼もしい人がいて良かったな……リーオックさん、ありが……と思いかけて、僕はハタと我に返った。
あれ？
どこがセーフなんだよ！
思いっ切りアウトな状況じゃないか！！
人形をやっつけてくれたからって、全然「ありがとう」じゃないよ！
とうとう人の部屋で銃をっ……
人形の胴体がナイフで壁に釘付けになっているだけで大変な事なのに……あああ、弾痕まで！！
ユウミさんになんて言ったら良いんだ？！
しかも今のリーオックさんは、銃口をコノハヅキさんに向けている。
コノハヅキさんは筆や盾代わりのキャンバスを構え直している。
まだ続くのこの状況？
いい加減にしてーーー！！
現実の悲惨さにようよう気づいた僕が頭を抱えていると、リーオックさんが言った。
「壁の事なら大丈夫だ。心配するな。コノハヅキが直すからな。」
……僕を慰めているつもりなの？
壁の事より、銃を下ろしてくれる方がよっぽど嬉しいんだけどな。
それに、コノハヅキさんは簡単に「ウン」と言う人じゃない気が……。
すると「なんで僕が？穴をあけたのはリーオックじゃないか。」と、案の定コノハヅキさんは不満そうな声を上げた。
はぁ……
僕はもう諦めている。
今は一刻も早く、静けさが欲しい。平穏が欲しい。
もう良いよ、二人とも……
とにかく
じゃないと僕の頭が痛みで……おかしくなりそうだよ！
でも、二人は僕の気持ちを全く分かってくれない。
「お前……原因があって結果があるという事を知らないのか？」
「君は疫病神だから、原因も結果も
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作者名：木の葉月＆シャーロック | 作者ホームページ：https://twitter.com/Sherlock_Rio
作成日時：2020年11月13日 12時
