12# 理想 ページ14
「Aちゃん、久し振りだね」
「お久し振りです」
「お兄さん元気?」
「多分」
「あれ、最近会ってないの?」
「続には会ったんですけど、初には会ってなくて」
「そっかー」
多々良さんは初と続の後輩。
彼にも尊さんを交えて、何回か会ったことがある。
「意外と接点あるもんだな」
「意外とね。こうなると世界って狭いなあって思うよ」
美咲の言う通り、意外と。
世界が狭いってことは、もう少し広い目で世界を見てみた方がいいってことになるかな。
その時、猿比古がぽつりと呟いた。
「そういえば……ヒヨリ、家に連絡しなくていいのか?」
「あっ、今何時!?」
「18時」
「夜鵺に怒られる……」
「して来いよ」
「うん。もう少し話してたいし、連絡入れてくるね」
「あぁ」
“Aの安全面やら何やらを考えて、門限は18時です。
それ以降、何処かへ滞在なさる場合はご連絡をお願い致します”
HOMRAから出て、入口横に凭れかかる。
タンマツからコール音が漏れる。
「Aだけど――」
“A! 今何処にいらっしゃるんですか?”
「美咲と猿比古とBar HOMRAにいる」
“吠舞羅に!?”
そりゃ驚く。
つい先日までピリピリした関係にあったクランなんだから。
「昨日、続に話せば? って言われたから、二人に話して……成り行きで。
尊さんも多々良さんも良くしてくれてるから大丈夫。みんないい人だし」
“……貴女がそれでいいのなら、私は従います。くれぐれも帰り道はお気を付けて”
「うん、ありがとう。ごめんね」
“いえ。では、失礼”
心配性の夜鵺。
私にとって親代わりと言っても過言ではない、大きな存在だ。
「夜鵺さん、怒っとったか?」
「いえ……気を付けて帰ってくるようにと言われただけです」
「大事にされてるんやな」
「……親みたいなものですから」
“
ですが、この夜鵺は、Aお嬢様の味方です。何なりとお申し付け下さい”
「今ではクランが私の家族です。
命尽きても、また彼らに会いたいぐらいに、好きなんです。彼らじゃなきゃダメなんです」
「Aちゃんも充分、ええ王様やん」
「そう、なれていたら……いいですね」
(父の名が“弌日”で私の母の名が“弥名”)
(兄貴たちのお袋の名前は?)
(お義母さんは“
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桜久蘆ヶ(プロフ) - 紫蘭さん» コメント有難う御座います。ちょっとネタ切れを起こしていて更新は気紛れなのですが、宜しくお願いします。主人公ちゃん結構フラフラしてるんでね、オチはまだ先ですねえ(笑) (2016年9月19日 20時) (
レス) id: f39c732943 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - とても好みの作品です！読んでいて飽きないし面白いです。私的に尊さんと付き合わないかなという願望があります← 更新頑張ってください！楽しみにしてます(*^^*) (2016年9月19日 20時) (レス) id: 3701746fb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：久遠深ヶ | 作成日時：2016年1月4日 4時
