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side翔太
涼太がなかなか落ち着かない。
これは相当溜まってたな…。
いつしか動かなくなってしまった足を投げ出して、床に倒れ込んで嗚咽する涼太。
耳を手で塞いで、目もぎゅっと瞑って、「ごめんなさい」と繰り返し呟いている。
幻聴と幻覚が酷いんだろう…。
辛いな…。
できることなら俺が変わってあげたい。
こんなに容易く言うけれど、優しい涼太は俺が変わってあげたとしても現状とは変わらないだろう。
俺を心配しすぎるあまり、自分まで溜め込んでしまうに違いない。
涼「…にぃに、、にぃにぃ、」
にいにと呼んでくる時は、決まって体調がすこぶる悪い時。
俺の事を呼びながら、宙をさまよう涼太の腕。
それに誘われるようにして、俺は涼太の腕の中へ収まった。
翔「どうしたの涼太？？ 俺はここにいるよ。」
涼「…ぃやだ、、ｸﾞｽﾝ、いやなのぉ、、！」
俺は涼太の苦しみを完璧に理解することは出来ない。
でも、寄り添うことは出来る。
翔「やだね。そうだね。でも大丈夫だよ。」
ポンポンと一定のリズムで背中を優しくたたく。
すると、嗚咽が急に治まった。
不自然なくらい急に静かになった涼太。
顔をのぞきこんでみると、涙がいっぱい溜まった目を瞑って、眠っているようだった。
意識を飛ばしたみたいだ。
夢の中でだけは、せめて涼太を苦しくさせないでください。
そう神様に祈りながら、頬を伝う涙を拭ってやった。
照に頼んで涼太をベッドに寝かせてもらい、自分もその隣のベッドに横たわった。
翔「…怖い夢、見てないよな、｣
翔｢…辛い思い、してないよな、｣
さっきより随分と穏やかな表情で寝ている涼太に向かって呟いた。
案の定、返事は無い。
返事なんて求めてないから当然だけど。
ゆっくりと時間が流れるこの部屋。
珍しくすやすやと眠る片割れ。
眠気が襲ってくるこの状況に、俺が勝てるはずもなく、直ぐに暗闇へと飲まれて行った。
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そらな - ぴぃさん！素敵な感想本当にありがとうございます！！ 凄く嬉しいです♪ これからもよろしくお願いいたします！ (2023年5月1日 16時) (
レス) id: c1eae2a7dd (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ - そらなさんへ。私は紫さん推しです。こちらの作品はいつもこっそり拝見させていただいてました。「優しさで包んで、包まれて」が特にとても感動しました。また何度も読み返させてください！！いつも家族の素敵な日常をありがとうございます。 (2023年4月29日 22時) (レス) id: 3a67da7e18 (このIDを非表示/違反報告)
そらな - 沢山のお気に入り登録、おもしろ度高評価等ありがとうございます！とても励みになっています♪これからも引き続きよろしくお願いいたします🤲 (2023年4月27日 18時) (レス) id: c1eae2a7dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらな | 作成日時：2023年4月20日 16時
