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ガチャりと戸を開け、
大ちゃんに見せる。
慧「…こんな感じだけど、どお？」
恥ずかしながらクルリと回る。
大ちゃんからは一向に返事が返ってこない。
…ダメだった？
俺彼女の役無理だった？
大「やばい…」
あー、やっぱりダメか。やばいくらいダメか。
大「可愛っ…！！！
可愛すぎるよ、ちゃん！！！」
慧「えっ…
ええええええええええええ！！！」
大「普段からかわっ…
んんっ、いや本当可愛い。最高！
誰もが見蕩れるよ！」
大ちゃんが俺をぎゅっと抱きしめる。
慧「ちょ…苦しい…」
役なのに、演じるだけなのに…
こんなに喜んでくれるんだ…。
女の子に産まれればよかった。
大「…ちゃん？
泣いてるの…？」
慧「泣いってないからっ……」
君を好きにならなきゃこんなの引き受けたって泣いてない。
君が好きだから…辛いから…
慧「明日っ…
楽しもっね…」
明日は世間が盛り上がるだけだ。
俺の心は車に轢かれたすぎた雪みたいに黒くて。
どうしても白にできなくて。
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作者名：Saki | 作成日時：2017年12月3日 0時
