ハロー、ボーイ part2

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宏太side




まさか寝坊してしまうとは。文面では大丈夫だよと言っているが実際会ったら雄也に何を言われるだろう。




最低限の身支度を済ませ家を飛び出す。タクシーに乗り雄也に連絡を入れる。




……が、一向に返事が返ってこない。
まずい、そんなに怒っているのか。




これは今日の買い物の荷物を持ったり飯を奢ってご機嫌とらないとなと思いながら待ち合わせ場所に向かったが、雄也はいなかった。




辺りを見回しても、雄也らしき姿は無く、近くの喫茶店を覗いたりするが、それでもいない。
電話をかけても出ない。




そんなに待たせたつもりはなかったけど、雄也にはかなり怒ってしまったのか。




有名な犬の象に凭れ今朝の自分を呪おうとしていると、スマホがブルブルと震えた。




伊野尾からの電話だった。




宏「もしもし？」




慧「薮？そこに高木いる？」




宏「いないけど。」




慧「あっれぇ、おかしいなあ。今日薮と買い物行くっていってたのに。」




宏「俺が寝坊したから怒ってるみたいで、連絡つかないんだ。」




慧「いや、俺も連絡つかないんだ。」




宏「え？」




慧「マネージャーが、高木にスケジュール変更の連絡したいのに繋がらないって俺に言ってきて。薮と買い物行く話してたから一緒にいると思ったのに。」





俺以外にも連絡がつかない人がいる。
もしかして、雄也……




宏「電話切るよ。雄也探しに行く。なんかに巻き込まれてるかもしれない。」




慧「うん、よろしく。なんかあったらすぐ連絡して。マネージャーにも言っておく。」




宏「ありがとう。」




俺はすぐに駆け出した。雄也にもしもの事があったら、全ては俺の責任だから。

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