ハロー、ボーイ part2

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慧 side




日に日に高木はやつれてく。




痣は増えてるし、大好きなお母さんが作ったお弁当は持たずに購買のパンを齧ってるし、よくぼーっとしてる。



それに、俺たちと距離を置き始めた。





宏「…雄也、俺たちと飯食わなくなったな。」




大「放課後も付き合い悪いし…」




光「傷だらけだし…」




慧「…」




大「伊野ちゃんはなんか思い当たることない？」





慧「…無い、かな」




宏「伊野尾…」




慧「…高木…」




高木の事を思えば思うほど、
脳裏に浮かび上がるあの三文字の言葉。




まさか、そんなわけないと否定しようとしてる。





大「もしかして…いじめ…？」




慧「…んなわけないだろ」





大「なんで？なんで伊野ちゃんはそう言い切れるの？」




慧「仮にそうだったら…

俺は怖いよ。」




大「怖い？」




慧「高木を庇ったりして俺達が虐められたらどうするの？」




俺は意気地無しだ。

高木のように助けることも出来なければ、
傍観者でもない。



事件が公にされた瞬間に知る。


そんな人間でいようとしてた。




大「じゃあ高木を見捨てるの！？


伊野ちゃん最低！」




宏「大ちゃん落ち着けって！


まだ100％いじめって言えないだろ。」




怒る大ちゃんを押さえながら、薮は
「見損なったよ」
と言いたげな目で俺を見た。

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