過去語り（ガイスト視点）3 ページ45
続き
ある時のことです
いつもの様に修行をしていると、最早記憶の彼方に消えていた、かつての兄と1人の少年が叔母を訪れました
兄の曰く、母が死んだ、と
少女は、それを聞いても何も思いませんでした
そうして兄と少年は、少女と共に叔母の元で暮らし始めました
少年は、少女が引き取られた後に生まれた少女の弟でした
弟はとても人懐こく、少女にも直ぐ懐きました
共に叔母の元で暮らす従兄弟とも仲良くなり、従兄弟と共に、無理をする少女を止める役をしました
従兄弟と弟は、少女にとって本当に兄弟のようでした
でも、兄は違いました
兄も、少女を姉と重ねることは無くなりましたが、やはり居心地が悪いのです
兄は少女と仲良くなれませんでした
つい辛く当たってしまいます
少女は、兄から向けられる嫌味などの根幹が分からず、ただそれを“理不尽”と感じ、やり返すようになりました
嫌味の応酬から口喧嘩、暴力と変わっていき、やがて兄妹喧嘩をするようになりました
顔を合わせれば嫌味、喧嘩の流れは恒例となり、一つの兄妹の形に収まりました
そして兄妹は負けじとばかりに一層知識欲や修行態度が向上し、喧嘩ばかりでなく、互いを嵌めるトラップの作成までするようになりました
今はもう大人になった少女、紫蘭さまは、そんな兄のトラップの所為で、今現在旅をすることになっていました
トラップの内容は教えて貰えませんでしたが、紫蘭さまの過去はそんな感じだと、紫蘭さまは語りました
『まあ…トラップにかかった私が悪いのですが、取り敢えず故郷に戻ったら一回兄様を殴るつもりです』
フォー「それでまた兄妹喧嘩になるんだろうが」
紫蘭さまは話してくれました、自分の過去を
明るく笑って、また会いたいと言います
でもそれは、吹っ切れたようなそれではなくて
信じているから、と
彼らなら大丈夫だから、と
ただただ暖かに、確信しているのだと
それからはまた、僕らの質問に答えて色々な事を教えてくれました
ーーーーーー
解説
これはあくまで“過去語り”なので、語りにくい部分は省かれています
詳しい部分はその内投稿する予定の〈過去編〉で改めて説明します
色々ごまかしとか省略とかをしてこの“過去語り”は出来ていますので
なので、オチのあの方もまだ公表しません
…まあ、“主”の特徴，少年の外見，駄作者テア．の好きなゲーム、などから分かってしまう方もいるかもしれませんが、苦手で無ければぜひこれからも見て下さい
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作者名：テア． | 作成日時：2017年12月11日 20時
