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「消太」
Aが中一で俺が中二。元々整った顔立ちだったのが発育も相まって、あいつは急に綺麗になった。アヒルの子が白鳥になったと例えてもいいだろう
一重の、眉は下がり気味で、薄い唇は雪にポタリと落ちた赤い絵の具みたいで。目元の黒子が印象的で、儚げな美人だった
加えてあの人懐っこさだ。人見知りの癖に。こうもなってしまったら男が黙っているわけもなく。Aは同級生や上級生の間でも大々的にではないが、秘かに人気があったのだ
「委員会一緒の子、いるでしょ？あの子に告白されちゃったの」
「へぇ」
「もうね、吃驚しちゃった。そんな素振りは見せなかったから…」
「…で？」
俺はその続きを求めて尋ねる
Aは不思議そうに俺を見上げて小首を傾げる。鳶色の髪が揺れて、赤い唇が小さく開く
「でって？」
「断わったのか？」
「うーん…検討中」
「やめろよ」
「え、なんで？」
不服そうに唇を尖らせるから、なんでだ、と自分に問いただしてみる。口をついて出た言葉には深い真理なんてものはない。ほぼ反射的に言ったものなんだから
「なんでって…お前が、好きだから」
Aは目を見開いて、真っ白い顔をうっすら染めた。そしてへにゃりと溶けてしまいそうな笑顔。俺自身も自分が何を言ったのかに驚いて、何も言えずにいた
「おい、離せ」
「私のお姫様ー…」
「お姫様やめろ」
「しょうちゃんかわいい〜」
「しょうちゃんやめろ」
好きー。抱き着いてそういうものから、まだまだ青かった俺は照れくさくて無理矢理手を振り払った
Aはそんな心中を察していたのか怒ることも拗ねることもなく、ずっとへらへらと笑っていた
いや、多分気づいてなかったな。ただ嬉しくて、昔みたく抱き着いてきたんだろう
俺は腕に当たった柔いふくらみに動揺した。開いた身長差とか、低くなった声を意識して、だんだん変わってくるんだなと実感して、少し寂しかったんだ
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William(プロフ) - わ~コメントありがとうございます(^^)あのお話は数年間懐で温めてた自信作だったのでそう言っていただけて嬉しいです。番外編、頑張って更新しますので楽しみにしていてくださいね。いつもありがとうございます。 (2020年5月24日 23時) (
レス) id: 3ee161ce59 (このIDを非表示/違反報告)
モンキーリボン(プロフ) - 相澤先生のお話で目を舐める話を最近読んですごく印象に残ってたから読んでみたんですが、同じ作者様だったんですね！！好きです！！ (2020年5月24日 23時) (レス) id: 8f61effecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：William | 作成日時：2020年5月23日 0時
