その後3 ページ22
「貧相だったか」
嫌味たっぷりにそう言うと、Aは、む、と複雑そうな顔をしてふい、と顔を反らした。シーツに包まったまま明後日の方向を向くから、寒い、と言うと纏った布を半分ほど解く。かければ、と無言でアピールしてくるから苦笑する
「意地悪…」
「そりゃどうも」
「なんかずるーい…絶対女の一人や二人いたでしょ？」
「いねぇって言っただろ」
「…テクが違う」
女はそういうこと言うなよ。笑って、背中に体をくっつけて抱きしめた。蒸れてしなんだ前髪を撫でて、項に軽く吸い付く
ん、と艶のある声を洩らすから、そのまま鬱血痕をつけて甘噛みし、ベロリと舐めて顔を離す
「もーどこで覚えてきたのー？」
「…昔は青かったからな」
「青かったら何なの」
「余裕がねぇんだよ」
「…うん、たしかに」
「ほらな。疑惑は晴れたか？」
納得したように頷いたから、笑って尋ねるがまだ黙りこくっている。顔を覗くと不満げだ。まだ説明すんのか。めんどくせぇな。溜息を吐くと、小さな身体がもぞもぞと動いてこちらを向く
「私に必死でがっついてくるしょうちゃんが好きだったのに…」
「さっきだって必死だっただろうが」
「そうだね。目なんか血走ってた」
「流石にそこまではいってねぇな」
「…生意気」
そう言って笑うから、額にキスを落としてシーツを剥いだ。ギョッと驚いて、まだするの、と尋ねてくる。しねぇの。当然のように尋ね返すと、ちょっと迷った素振りを見せて俺の首に腕をかけた
「積極的だな」
「何、生意気言うとしてあげないよ」
「…綺麗だ」
「え〜ほんと〜？」
「…単純なやつ」
散らばった茶髪、鎖骨から豊かな胸、緩やかな曲線を描く腹、腰と視線を落として息を吐いた。白い肌に時折目立ついくつかの赤い痕が映えて、所有欲が満たされる。とても、扇情的だ
「ちゅー、したい」
「ん…」
「ふふ…ねぇ、次、もっとゆっくりがいい」
「いいけど、なんでだ？」
「顔、見たいの」
一重の綺麗な目が細まって、垂れる。はにかんで告げるから、心臓が熱くなった。愛情がとめどなく溢れて口元が緩む。愛しくて、黒子に口づけて頬を撫でると不思議そうに俺を見つめて小首を傾げたから、可愛いな、と呟いた
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William(プロフ) - わ~コメントありがとうございます(^^)あのお話は数年間懐で温めてた自信作だったのでそう言っていただけて嬉しいです。番外編、頑張って更新しますので楽しみにしていてくださいね。いつもありがとうございます。 (2020年5月24日 23時) (
レス) id: 3ee161ce59 (このIDを非表示/違反報告)
モンキーリボン(プロフ) - 相澤先生のお話で目を舐める話を最近読んですごく印象に残ってたから読んでみたんですが、同じ作者様だったんですね！！好きです！！ (2020年5月24日 23時) (レス) id: 8f61effecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：William | 作成日時：2020年5月23日 0時
