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「しょうちゃん」
Aは小さいころ、出会った時から俺をそう呼んだ。砂場で遊んでたらクラスの男子にちょっかい出されてて、それを助けたのがきっかけだった
学校が終わって放課後。俺は一年生でAは幼稚園の年長だった。公園に行きたいというからついていくと、あいつはシロツメクサをぶちぶち引き抜いては花冠を編んだ
「きょうね、つよしくんにすきっていわれちゃったの。びっくりしちゃった」
「あのいじめっ子？」
「うん。男の子ってそうみたい。すきだといじめちゃうの。はずかしいんだってね」
「人によるけど」
「まぁすきじゃないんだけど」
ぶちり。また容赦なく引きちぎるから、俺は花が気の毒になってあたりを見回す
我ながら、昔から観察眼はあった。お目当てのものを探し出してそっとつみ、Aに声をかけてそれを差し出した
「ほら、やるから。もう抜くの止めろよ、可哀想だろ」
「わー！よつば！どこにあったの？」
「すぐそこ。ほら、帰るぞ。門限だ」
「はあい」
立ち竦む俺を見上げてにっこりと笑う。すくりと立ち上がって、できた花冠を精一杯背伸びして俺の頭にのせて、満足げに見上げてくる
人懐っこい笑顔。意外と人見知りで、どんくさくて、それでもなんとなく許せてしまう愛らしさが昔からあいつにはあったのだ
「しょうちゃんは私のおひめさまね」
「…普通逆だろ」
「かわいいね〜」
にまにまと嬉しそうに笑うから外そうにも外せず、俺はため息をついて歩き出した
小さな手が俺の右手をとったから、握り返してくだらないことを話しながら帰路についた
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William(プロフ) - わ~コメントありがとうございます(^^)あのお話は数年間懐で温めてた自信作だったのでそう言っていただけて嬉しいです。番外編、頑張って更新しますので楽しみにしていてくださいね。いつもありがとうございます。 (2020年5月24日 23時) (
レス) id: 3ee161ce59 (このIDを非表示/違反報告)
モンキーリボン(プロフ) - 相澤先生のお話で目を舐める話を最近読んですごく印象に残ってたから読んでみたんですが、同じ作者様だったんですね！！好きです！！ (2020年5月24日 23時) (レス) id: 8f61effecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：William | 作成日時：2020年5月23日 0時
