ユキヤナギ ページ7
「昔クラスの悪ガキがね、この花ちぎってお前みたいなんて馬鹿にしてきたの」
私は鉢植えのユキヤナギを撫でながら彼に言った。
丁度咲きどきだったので家の中に入れておいたのだ。
彼はソファで足を組み、私の言葉に首を傾げる。
「私には可憐で可愛らしい花に見えるが」
「学校の周りに死ぬほど咲いてたのよ。ありふれたちゃちな存在だったんでしょうね」
「…そうか」
「アルバム見る？」
彼は黙って頷く。私は押入れの底に眠っている小学校のアルバムを引っ張り出して彼に見せる。
「…垢抜けたな」
「この頃は日焼けなんて言葉も知らなかったのよ。女なんてね、化粧と肉体改造で変わるの…あ、この子、初恋だったのよね、懐かしいわ」
「私の方がキャリアも容姿も勝っている」
「…成人男性が子供と張り合う姿見たくなかったわ」
私はサーの隣に座って思い出話をぽつぽつと教えた。
彼はその都度不思議な指摘をするので面白かった。
お茶？いや、珈琲かな。りょーかい。私は空になったマグカップを見て台所へと立ち上がる。
「わ」
「痛いか？」
「力加減してる癖によく言うわ」
「そうか」
「わ…もう、くーびーはーみーえーるー」
「すまない」
「…思ってもない癖によく言うわね」
「すまない」
彼はお湯を沸かす私の背後に立って、その大きな体を折り曲げて私のうなじにガブガブと噛み付いたのだ。
私はちょっと驚いて振り向くも、彼は平然として私をやんわりと抱き締めた。
可愛い人ね。肩に顎をのせて甘える彼の頭を撫でた。彼は笑って私の首筋にキスを落とした。
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有栖 - 家族の前で！！！！！！！！！泣きました！！！！！！！！！さいこうです！！！！！！！！！ (2021年10月20日 18時) (
レス) @page22 id: fca2a71135 (このIDを非表示/違反報告)
William(プロフ) - 外道さん» とても直接的なコメントありがとうございます笑思いが伝わってきました。そういっていただけて嬉しいです。これからも不定期で思い出したように更新しますので是非楽しんでいってくださいね(*^^) (2020年5月20日 8時) (レス) id: e02290bc81 (このIDを非表示/違反報告)
外道(プロフ) - 泣きました (2020年5月20日 1時) (レス) id: 3ba5823a10 (このIDを非表示/違反報告)
William(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます。サーナイトアイの小説は少ないので悲しくて…考えに考え抜いた結果この作品を書くに至りました。そう言っていただけて嬉しいです。更新頑張るのでぜひ楽しんでくださいね(^^) (2020年4月19日 22時) (レス) id: 3ee161ce59 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - サーーーー！！！！！！！素敵な作品をありがとうございます！出会えて良かったです！ (2020年4月19日 21時) (レス) id: f760c82735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：William | 作成日時：2020年4月18日 23時
