未来のヒーローと ページ19
「こんにちはイレイザー」
「お久しぶりです。先日はどうも」
お固いなぁ。笑って返すと彼はちょっと嫌そうにしたけれど、黙って待合室まで先導してくれる。
後をついていくと、あの日病室で見かけた緑色の髪のインターン生が緊張していたのか立ち往生して待っていた。
私はその様子に笑って手を差し出す。
彼はあたふたと焦って握手に応じてくれた。
「こんにちは」
「こ、こんにちは…」
「元気がないわね、ほんとにヒーロー志望なの？」
「すっ、すみません！」
誂うと彼は更に焦って挙動不審な動きをとった。
しかし依然として目を合わせることはなく、ずっと俯き気味に私が話すのを待っている。
「病院ですれ違ったとき…絶対気にしてると思ったわ」
「っ、それは、その、」
「もう気にしないで。要らない気遣いだから……いや、必要な後悔か。でも、私に対する罪悪感とかが含まれてるなら…要らないです。遠慮します」
男の子は呆気に取られて私を見た。
「プロになると…ミスは許されないし、むしろ批判ばかり殺到するよ。一々悔やんでたらどうしょうもない。必要な後悔をしたら、何が何でも…例え悲しくても戦わなければいけないの。大人ってそういうものよ」
酷いけどね。私は苦笑して彼を見据えた。
目は真っ直ぐで若干の戸惑いはあるけれど、もう大丈夫そうだ。
私は彼の肩をポンと叩いて笑った。
「しっかり気負って、立ち直ろうね」
「っは、ぃ」
「返事は元気に」
「は、はい！！」
「ユーモアのある明るい社会。目指しましょ」
一緒に頑張ろーね。拳を見せると彼は察してコツンと合わせてくれた。
強い子だ。彼も見たかっただろうな。
顰め面の横顔を思い出して、胸の奥が空いた。
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有栖 - 家族の前で！！！！！！！！！泣きました！！！！！！！！！さいこうです！！！！！！！！！ (2021年10月20日 18時) (
レス) @page22 id: fca2a71135 (このIDを非表示/違反報告)
William(プロフ) - 外道さん» とても直接的なコメントありがとうございます笑思いが伝わってきました。そういっていただけて嬉しいです。これからも不定期で思い出したように更新しますので是非楽しんでいってくださいね(*^^) (2020年5月20日 8時) (レス) id: e02290bc81 (このIDを非表示/違反報告)
外道(プロフ) - 泣きました (2020年5月20日 1時) (レス) id: 3ba5823a10 (このIDを非表示/違反報告)
William(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます。サーナイトアイの小説は少ないので悲しくて…考えに考え抜いた結果この作品を書くに至りました。そう言っていただけて嬉しいです。更新頑張るのでぜひ楽しんでくださいね(^^) (2020年4月19日 22時) (レス) id: 3ee161ce59 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - サーーーー！！！！！！！素敵な作品をありがとうございます！出会えて良かったです！ (2020年4月19日 21時) (レス) id: f760c82735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：William | 作成日時：2020年4月18日 23時
