darling61 ページ2
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「あいつと別れて、俺と付き合って。」
勝利くんと別れて?
無理だよ、そんなの…
って嫌いっていったのあたしじゃん
『ごめん、あたし…』
なにもいえない…
でも紫耀くんと付き合うなんて
「まだ」
『えっ?』
「まだ答え言わないで。
俺まだ本気だしてないから。」
そう言うと、
あたしの頭をぽんぽんと叩き
オーダーを取りにいってしまった。
『本気って…』
あたしの独り言がぽつんと響いた。
『ってかなんで紫耀くんシフト一緒なんだろ…』
紫耀くんと少し気まずかったけど
そのあときちんと仕事をこなしていった。
「なぁ、ため息ばっかりうざいねんけど。」
いつもならむかつく廉だけど
そんな言葉無視して
部屋に入ってベッドにもぐりこんだ。
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夢を見た。
勝利くんが
キスをしていた女の子と
遠くにいこうとしていた。
やだ。
だめ…
『いかないで!!』
あたしは自分の言葉で夢からさめた。
なんて最悪な夢…
学校につくまで
そのあまりにもリアルな夢が
頭から離れなかった。
「暗い。きもい。うざい。」
『ひどいよ…ハルぅー…』
学校につくと、
毒舌のハルがあたしにいった。
「だいたい、あんたが悪いでしょ?
ごめんって謝ればいいじゃん。
はやく仲直りしないとほら」
指さした方向には、
見たくないふたりの姿があった。
あの日以来
勝利くんの元へあの女の子が毎日やってくる。
「後輩なのによくやるね。
しかも彼女の目の前で」
ハルがそう言うとあたしは、
勝利くんとその子に視線を向けた。
『っ!!!』
こっちに向いた勝利くんと目が合い、
思わず視線をはずしてしまった。
見られない
勝利くんと目を合わせられない、
そんなことをぶつぶつと
考えていると目の前に影ができた。
「すみません、話したいです。」
顔をあげると、
勝利くんにキスをした女の子がにこっと
笑ってあたしにいった。
なんだろう…
私、
後輩に負けそうです。
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作者名:そみん | 作成日時:2021年2月27日 2時