ほわいとらんぺいじ。2

◇ ページ33

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樹 side









「じゃあ言いますね」



北「独り言でしょ？…好きにして」







ったく、この人は昔からツンデレだな。



でも顔とか耳は真っ赤になるの。





…そーゆうとこ、ほんとに変わってない。







「北人さんのことを好きになったのは、初めて俺に自分から甘えてくれた日…デビューして直ぐの頃でした」









デビューして直ぐ、といっても数ヶ月は経っていたかな。



ちょうど2枚目のシングルのフリ落としが行われていた時だった。









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陣「北人？お前熱あるんとちゃうか？」



北「へ？…ないです、全然ないです」



陸「確かに顔が赤いかも」



北「大丈夫ですって！」



力「んー、でも今ここで無理してさらに体調崩しちゃってもダメだし…」



北「ただでさえ俺ダンス苦手なのに今休んでたらそれこそダメになりますよ？ほんとにヤバい時はやめるんでやらせて下さい！」



力「分かった、でも絶対無理だけはするなよ」



北「分かってます」







朝から北人さんの様子が可笑しいな、とは思っていたけど…北人さんの性格故無理をしてしまったらしく。







「「「北人/北ちゃん/北人さん！！」」」







メンバーが北人さんの姿を確認できた時、彼は既にスタジオの床に倒れ込んで苦しそうに息をしていた。







「北人さん！？」



北「…は、っはぁ……」



「北人さん！」



陣「大丈夫…なわけないよな、俺先生呼んでくるから皆は休憩してて！」







陣さんにそう言われたものの、ゆっくりと休憩などできるはずもなく。



北人さんが苦しそうにしているのをただ黙って見ていることしかできなかった。





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