とある令嬢は愛されたい【石上優】 (ページ12)

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賭けページ12

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集「お嬢様失礼します。夕食をお持ちしました」

『ありがとう』

集「お嬢様。…お嬢様と旦那様がしている『賭け』とはなんなのですか？」

『…このことは誰にも言ってはだめよ』

集「承知しました」

『私にはね、許嫁がいるの。でもそれは私とお父様しか知らないわ。というのもね、私が16歳になっても恋人ができなかったら契約が成立することになってるの。相手方もそれで納得してるらしくてね』

集「16って…すぐじゃないですか！もう1年もないですよ！」

『まあね。許嫁はお父様の取引相手だし、お父様は私のことなんて自分のビジネス拡大の道具としか思ってないのよ』

集「それなら、誰かに協力してもらいましょう！白銀様や石上様ならきっと協力してくださいます！」

『お父様相手に嘘なんて通じないわ。それに賭けの内容を話してはいけないって条件を出されてしまってね。あくまで正当な順序を追って恋人にならないと駄目らしいの』

集「そんなの…」

『そんな顔しないで。きっと大丈夫よ。…さあ、明日も早いしもう寝るわね。おやすみ、集』

集「…おやすみなさいませ」