華麗なる下校 ページ11
グラウンドから聞こえてくる運動部の掛け声をバックに鞄に教科書をつめる。
部活に入っていないから一つの目標に向かって突き進むのはいかにも「青春」っぽくてちょっと憧れるが、そもそも承太郎と花京院がいないコミュニティでやっていける気がしない。
ずっと壁を作ってきちゃったから若干の苦手意識が残ってるんだよな。
これは勝手に距離をとっていた私が悪いだけだがまだ二人以外の人と話すのは緊張する。
まぁ今日はまだほぼ登校初日みたいなものだしじっくり時間をかけて慣らしていこう。
そうだ、朝みたいに三人で帰れるかな。
気分が暗くなることを危惧して早めに気持ちを転換させた。
近場の花京院から攻めるとして、承太郎はまた人だかりをつくってそうだ。
最初に花京院を誘うため、鞄を手に持って自分の教室から離れる。
まだいるかな、と思いながら花京院のクラスを覗いた。幸いなことに扉は開いている。
『あ、かきょうい「花京院君って、なんで何日も休んでたの？」
お目当ての人物の姿を捉えて早速名前を呼ぼうとするも、空気を読んで口をつぐんだ。
話し中だったか、タイミングが悪い。女生徒の追求はごく自然なものなのでここは任せるか。
ヘタに割り入るよりは花京院の口から伝えた方が怪しまれない。そう判断して息を潜める。
私から見て手前側に女子生徒、奥側に花京院の配置で向かい合い二人の会話は始まった。
「あっ、いや別に強制ってわけじゃないから！
答えたくなかったら普通に無視して帰ってくれても構わないからね⁉」
「まさか女の子の頼みを断るほど無粋じゃないさ。家庭の事情だよ。
説明すると長くなってしまうから割愛するけど親戚同士でいざこざがあってね」
「そ、そうなん…だ。良かった、空条先輩と一緒にいなくなったから何か巻き込まれたんじゃあないかと思って心配で」
さらっとハブかれた事実にダメージを受けるが気合で持ちこたえる。影薄いのはわかってるから。
というか話しまだ続きそうだから先に承太郎誘いに行こうかな。
いや、けど承太郎に手こずっている隙に花京院に帰られる危険性もあるんだよな。
いっそ二人とも来るまで下駄箱で待ってようかな。うん、そうしよう。
飽きが出てきた私はそう決意して踵を返した。
だが、頭の中に一つのアイデアが降り立ち足を止める。
実行しなければ、と半ば使命的に女生徒の後ろに回りハンドシグナルを出した。
ポルナレフがやっていたアレを。
「ノォホッ」
「⁉」
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酸性雨の１つ(プロフ) - 蛸山葵さん» いえいえ、、貴方こそが神なのです。崇め讃えます。 (2月3日 21時) (
レス) id: f35602649d (このIDを非表示/違反報告)
蛸山葵(プロフ) - 酸性雨の１つさん» まさか私の知らぬ間に降臨していたとは……。神の名に恥じぬよう頑張りたいと思います！ (2月3日 21時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
酸性雨の１つ(プロフ) - 、、、神が此処にいますね存在してますね (2月3日 11時) (レス) @page50 id: f35602649d (このIDを非表示/違反報告)
蛸山葵(プロフ) - 憂さん» 「続きが見たい」と言ってくれてとても嬉しいです！申し訳ありませんが変にダラダラと続けるよりは今区切っておきたいと思いまして…。まだ拙い文ですが読んでくださりありがとうございました。 (11月7日 21時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
憂(プロフ) - お、、終わっちゃうんですか！！ できることなら続きが見たいです 間違いであってくれぇ〜 (11月7日 0時) (レス) @page50 id: fbaa8ffb84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛸山葵 | 作成日時：2023年8月28日 23時
