Daily youth. 2

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慎「あそこ座って食べよっか」

『うん』



ベンチに腰をかけて、携帯をとりだすと、
あれ？写真撮らないの？って聞いてくる慎。


あ、うん、って言ってカメラを開いて2人の前に構えた。




慎「後で送ってね」

『分かった』




2人でいただきますと声を合わせて焼きそばを食べ始めた。


慎がいつもと違うから、私まで気持ちが落ちてきちゃった。
せっかくのお祭りなのに。




慎「なんか、元気なくない？」

『そうかな、ちょっと疲れちゃったのかも』




まだ少ししか歩いてないのに。

下駄のせいにでもしてしまおうと思ったら、両手で顔を包まれて、無理やり慎の方に向けられた。


焼きそば食べてる最中なんだけど、、。




慎「ふっ、焼きそば(笑)」


そう笑う慎は優しくて、私の好きな慎だった。

口から垂れてる焼きそばを器用に食べて、じっと慎の目をみた。






『あんま見ないでって言ったの慎なのに。』

慎「それで不機嫌だったの？」

『慎だって不機嫌だったじゃん！』

慎「あぁ、」





やっぱり機嫌悪かったの、、。


私なんかかっこいい慎に少しドキドキしてたし、

機嫌悪いから慎のことずっと気にかけてたし、

頭の中慎だらけだったのに。





慎「それは、Aが、、」

『うん、』

慎「Aが可愛すぎるから悪いんでしょ、、」

『へっ？』





顔がほんのり赤色に染る慎。

またさっきみたいに見んなばかって目を塞がれた。




『可愛いって、、』

慎「、、浴衣姿企画とかで見てきたけど、やっぱり可愛くて、俺しか見てないんだって思ったらなんか浮き足立っちゃって、

それに、お団子だって可愛いし、うなじ見えてるのとかやばいし、

もう見てらんないの」





口元に手を当てながら目線を逸らしながら口にする慎。


なんだ、、慎もずっと私のこと考えててくれたんだ。





『ふふっ、』

慎「あんま可愛いことしないでよ、」

『わたしもずっとかっこいい慎にドキドキしてたよ』

慎「だから、、」





慎の左手に私の右手を重ねて、肩にちょこんと頭を乗せた。




『来年も2人で来れたらいいね』

慎「うん」






肩に乗せたまま、交わされたキスは焼きそばの味だった。





『やきそば、、』

慎「ねえ、ムードも何も無い。(笑)」

『チューしていいなんて言ってない』

慎「したいと思ったんだから仕方ないでしょ」






この男には敵いません。




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