revolving lantern : (ページ4)

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「違くて！ホントに！！」

慌てていると、ポカンとしていた常田さんがぷっと笑いだした。

そしてお店の中央の方ではビンゴ大会が開催され始めた。そのせいで先程まで集めていた視線はそちらへ向き、なんとか事なきを得た。

「常田さん、ほんと誤解で…」

「好かれてるんなら良かったわ」

「好かれ…ま、まあ、尊敬の意を込めてです！」

相変わらず笑いの止まらない常田さんに必死に訴えかける私だった。

「っ、もう、常田さん！ビンゴ大会してきたらいいんじゃないですか！」

「いーよ、俺しばらくAちゃんと2人で飲みてえし」

不意に小っ恥ずかしい事を言いながらクスッと笑う彼に不覚にもドキッとしてしまった。まあ私なんて大恥かいたようなものだが。

「ウイスキーロックで、Aちゃんは？」

「私は…カシスオレンジで」

バーテンダーに酒を注文すれば、慣れた手つきですぐに頼んだものが出てきた。

「ちょっとは俺に対する警戒心解けた？」

「そんな、警戒心なんて元から無いですよ」

「ていうか、そんなに歳も変わんねーじゃん。
そんなにかしこまらんでも」

「それだけ慕ってるんです。
それに年齢なんて関係ないですから」

「それだったら俺もAちゃんの事尊敬してっけど」

「えっ、…ど、どういうところを…ですか？」

「聞きてえ？」

「はい、」

常田さんはニヤッと笑って意地悪そうな顔をした。

「じゃあまず、常田さんって呼ぶの禁止な」

「ええ…なんて呼べば？」

「言えば呼んでくれんの？」

「変な名前じゃなければ」

「んー、…」

グラスを傾け見つめる常田さんの横顔を見つめていると、そうだなあと返答が返ってきた。

「大希は？」

「無理です」

「なんでだよ」

「呼び捨てなんてできるわけないじゃないですか」

「じゃー教えねーけど、いいの？」

「…あー、もう、」

からかわれていると気付いたが、別に嫌な気はしなかった。それに私の何を尊敬してくれているのか、憧れの人なんだから聞いてみたいに決まってる。

「大希、さん」

「さん付いてんじゃねーか」

「無理です無理です、許してください
そしてはやくおしえてください」

「しょーがねえな。

Aちゃんの尊敬してる所は…なんつーかなあ、

意外と真面目過ぎねーところ、かな」

「ええ…」