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始まってまだ15分程度だろうし何とか言い訳して変えようと勇気を振り絞った瞬間、テレビから大きな音が聞こえた。どうやら映画の登場人物が銃で撃たれたようだ。

それからしばらくはストーリーが気になってしまって、変えることもなく夢中で映画を見ていた。しかし、不倫映画というだけにその後のベッドシーンは免れられなかった。

再度”しまった...”と画面に目も向けられず、目を瞑りながら後悔していると、突然物音がして「うわっ」と声を出してしまった。大希さんが立ち上がってキッチンへ向かっていた。


「はは、わりい」

「びっくりした...どうしたんですか?」

「酒ねえから取りに行こうと思って」


可笑しそうに笑う大希さんは、棚に置いてあるウイスキーとグラスを持ってソファへ戻ってきた。そういえば、私の買ったお酒ももう無くなっていた。


「いれる?」

「じゃあ、いただきます」

「ん」


そう言ってウイスキーを入れ、私のグラスにはコンビニで大希さんが買った炭酸水を入れてハイボールにしてくれた。


「ありがとうございます」


ダラダラと続くベッドシーンはまだ終わっていなくて、再度画面に目を向けた。

大希さんが何も気にしていなさそうだと安心する反面、やっぱり少し悔しくなる。私ばっかり意識していて自分が子供のように感じる。実際彼よりも歳下だし、子供だというのもあながち間違っていないのだけれど。

とにかく心情を悟られないようにお酒の力に頼ってしまおうと、入れてもらったハイボールをぐびぐびと飲んだ。


「飲むねえ」

「っそ、そうですかね」

「そんなうめえ?」

「おいしいです...!」

「なら良かった。映画のせいで気まずくなっちまってんのかと」


大希さんのその言葉を聞いた瞬間、ハイボールを吹きそうになり無理やり飲み込んだせいでむせてしまった。やっぱりこの人はなんでもお見通しだ。


「大丈夫かよ」

「大丈夫です...」

「図星?」

「...悪いですか」


大希さんはまた可笑しそうに笑った。


「まあ俺もこれ選ぶかあ、ってなった」

「内容知ってたなら言ってくださいよ!変えたのに...」

「別に見りゃ良いだろ」

「もう見れないです、流石にもう無理です」


リモコンを手に取って再生を終了した。
大希さんは呑気に「あーあー」と言っている。


「からかわないでって言ったのに」

「そうだっけか」


クスクスと笑う大希さんに呆れて自然とため息がこぼれるのだった。

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(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ 応援してます٩(^‿^)۶ (2月5日 2時) (レス) @page12 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なーご | 作成日時:2024年1月30日 4時

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