X m a s の魔法《赤》 (ページ8)

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駅の階段の下でページ8

隣に居るAの手をギュッと握る。

重岡『うわ、手冷たっ!』

『だって、冷え性なんだもん。』

重岡『まぁ…どれだけ冷たくても、俺があっためたるけどな?』

『……なにそれ。』

重岡『あ、俺ええこと言うたわぁー笑』

『………………………………』

重岡『A……?』

俺が、照れ隠しのために言うた言葉に対して、Aがツッコんでくることは無かった。

重岡『え、なんか…ごめっ……っ!?』

ﾁｭｯ…

俺がAに謝ろうと思い、Aの顔を覗き込んだ時、柔らかいものが唇に触れた。

『っ……………………』

重岡『え、えっと…A……?』

『……カッコ良すぎだ、ばか。』

重岡『えっ…?』

『……大毅は…カッコ良すぎて、やだ。』

重岡『どういう事……?』

『……だからっ!!』

ｷﾞｭｯ…

重岡『わっ……』

『大毅がカッコ良すぎて、取られちゃいそうでやだっ!!』

重岡『……取られへんよ、誰にも。』

『そんなの、わかんないじゃん!!大毅がっ、私に飽きちゃうかもしてないでしょっ!?』

重岡『……そんな事、ないから。絶対。』

重岡『Aが思ってる以上に、俺は、Aの事が好きなんやで…?』

『嘘つきｯ……』

重岡『嘘やないって。』

俺はそう言い、Aを少しだけ離した。