X m a s の魔法《赤》 (ページ21)

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ｽｯ…

重岡『あんまり、可愛い事しやんで……』

『んっ……』

俺はそう言い、そっとAの頬を撫で、触れるだけのキスをした。

そうすると、Aの頬がピンク色から赤色へと変わった。

重岡『ふふ、可愛い。』

『そんなに見ないで…恥ずかしいよっ……』

Aは、俺から目線を外した。

重岡『……そういう所やで?狙ってるん?』

『違うよっ、そんな訳っ……』

重岡『あざといねん…その気になってまうやん……』

『ごめんｯ……』

Aはそう言うと、俯いてしまった。

ｷﾞｭｯ…

重岡『ごめん…言い過ぎた……?』

『ううんっ、大丈夫っ……』

重岡『嘘や…だって、震えてる……』

『ｯ……………………』

Aは、「大丈夫」って言いながらも、肩を震わせてた。

重岡『怖かった…?』

『ｯ…………………』ｺｸｯ

俺がそう言うと、Aはそっと頷いた。

重岡『ごめんな…怖かったな、ごめん……』ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

優しく頭を撫でると、Aは、腕にギュッと力を入れた。

重岡『A……?』

『……大毅。』

重岡『どうしたん…?』

『傍に居てｯ……』

重岡『……A、』

『お願いっ……』

重岡『居るよ、Aの隣に。』ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

重岡『……1人にせぇへんから。大丈夫。』

この時、俺は思った。

Aは、ほんまは親と暮らしたいんやないかって。