#34 そんな時もあるよ、 ページ34
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伊野尾くんと、飲みに行く約束をしたのは何時間前だろう。
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岡本「本当にごめんなさい...」
「大丈夫、よくあるミスだから」
隣のデスクで半泣きになりながらパソコンと睨めっこする岡本くん。
今日中に送らなければならない資料がうまく保存できていなかったみたいで。
絶対に間に合わないから、と遠慮する岡本くんを無視して
資料作成にとりかかる。
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伊野尾「こっち終わった〜」
「ありがと、助かる!」
「どうせ暇だし」と伊野尾くんにも手伝ってもらい、
時計の針はいつしか21時をさしていた。
普段、残業なんかしないからこんな時間に社内にいるの、新鮮な気分。
周りを見ても、私たち以外に人の姿は見当たらない。
...大貴は今日、直帰だっけ。
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22時なる少し前。
「終わりました!」と震えた声で私を呼んだ彼。
何度も何度も上書き保存をして、コピーを作って。
取引先へメールを送信した。
岡本「本当にありがとうございました」
伊野尾「いいよこんくらい、間に合ってよかったね」
「うん、気にしないでいいよ」
三人で会社を出て、駅のほうへ歩いていく岡本くんを二人で見守る。
「今度なんか奢ってね」伊野尾くんのその言葉に岡本くんは大きな声で返事した。
純粋でまじめで、なんていい子なんだろう。
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伊野尾「さ、今からいきますか!」
「つき合わせちゃってごめんね」
伊野尾「いいよそんなの、残業代出たって思えば逆にラッキー」
会社の最寄りの居酒屋に二人並んで向かう。
へへ、、と肩を揺らして話す伊野尾くんは楽しそうで。
愚痴ひとつ言わずに手伝ってくれるんだもん。
無神経そうなのに、優しいからずるい。
昔からそうだ。
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伊野尾「なに飲む?」
「えっとね、これ、」
伊野尾「へー、ピーチサワーなんてしゃれたのあるんだ」
ビールとピーチサワーで、
店員さんに注文する伊野尾くん。
Aがサワー飲むなんて珍しいね、俺だけ飲むのかと思ってたのに。
そういわれ、なにも返せなかった。
今日も、お酒の力を借りようとしてるんだから。
お酒と一緒に頼んだおつまみ、から揚げをひとつ頬張ると、
彼は話し始めた。
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伊野尾「大ちゃんに告られたんでしょ?」
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くれは(プロフ) - きゅんきゅんが止まらないです、、!!更新頑張って下さい (2019年8月17日 3時) (レス) id: 2527cc3178 (このIDを非表示/違反報告)
優奈(プロフ) - 更新頑張って下さい! (2018年3月30日 7時) (レス) id: 3f4b9811b7 (このIDを非表示/違反報告)
も も ◎(プロフ) - 侑李さん» 覚えてる〜!また話そ話そー!! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 81bb0c824b (このIDを非表示/違反報告)
も も ◎(プロフ) - るなさん» ありがとうございます!!更新がんばります〜! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 81bb0c824b (このIDを非表示/違反報告)
も も ◎(プロフ) - 美々羽さん» 覚えてる覚えてるー!!またTwitterでもよろしく!! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 81bb0c824b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:も も ◎ | 作成日時:2017年9月5日 20時