#32 難しいね、考えるのは ページ32
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ちらり、と今まで合わすことのできなかった大貴の目を見れば、
見たことのない、真剣な目をしていた。
「大貴、飲みすぎてるんでしょ、」
大貴「ううん、全然」
「でも、冗談はだめだよ...」
大貴「Aは今の冗談だと思ってるの?」
今まで飲んでたの、ウーロン茶だよ。
お酒回ってるのはAのほうじゃない?
にやり、と口角をあげて彼は話し続ける。
けど、そんなの耳に入ってこない。
大貴「俺はずっと、Aのこと好きなんだけどな、」
「...」
大貴「ていうか、Aも俺のこと好きだと思ってるんだけど」
なんだろう、
私、騙されてるのかな。
わいわい賑わう居酒屋の一角。
私の周りだけ、時が止まったかのような感覚。
少し震える手でサワーを啜れば、
「頂戴、」そういい私の飲んだサワーに口をつける。
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大貴「で、どうなの返事は」
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いつもより、少しだけ強気な、でもどこか弱そうな。
目を合わすことができない。
いやじゃない。
全然いやじゃなかった。
むしろ、嬉しかった。
ああ、大貴は私のことを好きで居てくれたんだ。
私だけじゃなかったんだ。
心がきゅーっと満たされていくのを感じた。
幸せだな、そう思った。
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けど、
あまりにも突然の告白で、
正直、ノリなんじゃないの?って疑う部分もあった。
私がここで、「泊まりに行く」って言っていたら、
この告白はなかったんじゃないの?
なんて。
なんでこんなにめんどくさいんだろうね、私。
大貴に告白されて、すぐに返事できなくて、
いろいろ考えちゃうんだもん。
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大貴「返事くれないと困っちゃうよう」
もうなにも刺さってない焼き鳥の串で遊び始める大貴が視界に入る。
返事、なんて考えてないよ。
今、出さないといけないのかな、答え。
大貴「...もしかして、ごめんなさい?」
私の顔色を伺う彼は眉を下げていて。
ああ、本当に困っている大貴の顔だ、なんて少し笑ってしまう。
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「ごめんなさいじゃないけど、少し考えさせてほしい」
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嬉しかった。幸せだった。
だけど、ここですぐに返事をするのはなんだか違う気がして。
葛藤した末に出した、今の私の答え。
逃げてるわけじゃない、ちゃんと向き合いたいから。
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くれは(プロフ) - きゅんきゅんが止まらないです、、!!更新頑張って下さい (2019年8月17日 3時) (レス) id: 2527cc3178 (このIDを非表示/違反報告)
優奈(プロフ) - 更新頑張って下さい! (2018年3月30日 7時) (レス) id: 3f4b9811b7 (このIDを非表示/違反報告)
も も ◎(プロフ) - 侑李さん» 覚えてる〜!また話そ話そー!! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 81bb0c824b (このIDを非表示/違反報告)
も も ◎(プロフ) - るなさん» ありがとうございます!!更新がんばります〜! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 81bb0c824b (このIDを非表示/違反報告)
も も ◎(プロフ) - 美々羽さん» 覚えてる覚えてるー!!またTwitterでもよろしく!! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 81bb0c824b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:も も ◎ | 作成日時:2017年9月5日 20時