#30 王子様のお迎えだ ページ30
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「家がわからないから途中まで来て」
そんなメッセージが届いたのは電話を切ってから数分後。
親切に届けてくれるのはいいけど私が取りに行ったほうがいいんじゃないかな、とか考えたり。
比較的待ち合わせ場所が自宅から近いこともあって、必然的に大貴を待つ形に。
駅の改札口前、何人もの人がそこを通過していく。
大貴「あ、Aいた!」
A「大貴、」
しばらくして、人ごみに紛れて改札を出てきたのは顔を綻ばせた大貴だった。
私の元に駆け寄り、声をかける。
シャワーを浴びた後なのか、少しだけ髪の毛が湿ってるような。
もし、そうだったら悪いな、湯冷めしちゃうかもしれない。
A「わざわざありがと」
大貴「へへ、大丈夫。」
A「風邪ひかないでね?」
大貴「もうひいてるって」
頭をかいて、きょろきょろと何かを探すように目線を動かす大貴。
なにか、用事でもあったのかな。
A「ほんとにごめん、なにかあるんだったら...」
大貴「これからちょっと飲まない?」
A「え?...別にいいけど」
大貴「ほんと?ラッキー」
ぱぁっと目を輝かせて嬉しそうに笑う大貴。
お酒は飲めないけど、二人だから気を遣う必要もないしいいかな。
駅の最寄のお店に適当にはいって、席に着けば頼まれるのはアルコールの低いお酒が二つ。
私、飲まないのに。
大貴「これくらいだったらいけるでしょ?」
A「ええ...まぁ、たぶん」
大貴「やりぃ!」
届けられたグラスで小さく乾杯をする。
二人の間にはカプレーゼと焼き鳥っていう不思議な組み合わせ。
「気持ち悪くなったら言ってね」といいつつも大貴は私のことなんかおかまいなしに
どんどんお酒を進めていく。
私も、大貴が頼んだお酒が思っていた以上においしくて、
少しずつだけど、飲み進める。
大貴「Aさぁ」
A「なに?」
大貴「今日も、うちこない?」
酔いが回った大貴が、ぐっと肩に顔を乗せてきた。
酔ったらいつも、これをする。
でも、今日はそれだけじゃない。
なにか、別のものが私をどきどきさせてる。
A「二日連続は...」
風邪も引いてるし、よくないよ、
そう言おうとしたけど。
A「別にいいけど」
重い肩、少しまわったお酒。
流れに身を任せてしまった。
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くれは(プロフ) - きゅんきゅんが止まらないです、、!!更新頑張って下さい (2019年8月17日 3時) (レス) id: 2527cc3178 (このIDを非表示/違反報告)
優奈(プロフ) - 更新頑張って下さい! (2018年3月30日 7時) (レス) id: 3f4b9811b7 (このIDを非表示/違反報告)
も も ◎(プロフ) - 侑李さん» 覚えてる〜!また話そ話そー!! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 81bb0c824b (このIDを非表示/違反報告)
も も ◎(プロフ) - るなさん» ありがとうございます!!更新がんばります〜! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 81bb0c824b (このIDを非表示/違反報告)
も も ◎(プロフ) - 美々羽さん» 覚えてる覚えてるー!!またTwitterでもよろしく!! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 81bb0c824b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:も も ◎ | 作成日時:2017年9月5日 20時