#20 べたべたありおかくん ページ20
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むしゃむしゃ、と焼き鳥を頬張る大貴と、薮くんが頼んだカプレーゼを口にする私。
ほんのりと酔いが回ってきているのか少しだけ頬が高潮している。
大貴『それ、おいしい?』
「おいしいよ?」
大貴『一口ほしいなー...なんて。』
「一口だけだよ?」
食べかけのチーズを頬張って、小さめのトマトとチーズを大貴のお皿にのせる。
焼き鳥ばかりがのった小皿に、少しだけ華やかさが増す。
けど、そんなお皿を見て彼は文句を言う。
大貴『これじゃだめなんだけどー』
「え?」
大貴『こっち。』
「...もう、一口だけだからね」
大貴『やっ、、た!』
大貴のお皿にのせたカプレーゼを、器用にお箸で掴んで大貴の口へ運ぶ。
ぱくり、カプレーゼを捕らえた大貴はそのまま口をあけない。
伊野尾『あ!Aが大ちゃんにあーんしてる!』
山田『うわ、ずっりぃ!』
「ほら、大貴はなして」
大貴『...ふふ、うんま、めっちゃうまい』
向かいの席の2人は、ずるいずるいと声を上げ、
私の隣の大貴は、ふふんと鼻を鳴らしてる。
すっかり火照った大貴。私の肩にことんと顔をおく。
少し重くなった右肩。
岡本『葉月先輩は付き合ってるんですか?えっと...有岡先輩と』
「ううん、付き合ってないよ、フリーフリー」
伊野尾『あ!じゃあ俺と付き合っちゃう?』
「もー、お酒の飲みすぎ! 伊野尾くん、弱いんだからあんまり飲まないでよ」
空になったグラスが3つ。
伊野尾くん、お酒あんまり飲めないのにそんなに飲んで大丈夫なの?
壁にもたれて笑ってる彼が少し心配。
ちゃんと帰れるかな、
大貴『A』
「なに?」
大貴『いのちゃんが飲みすぎたのはAのせいじゃないんだから一緒に帰るとかやめてよ』
「わかってるよ」
大貴『山田か誰かに預けてよね』
「わかってます」
机の下。
誰にも見えないところ。
私のスカートの裾をきゅっと握る大貴は、すねた子供みたいで。
自然と笑みがこぼれる。
大貴『ねぇ』
「なに?」
大貴『教育係だからって、安易に近づいたらだめだよ。
一緒にパフェとか食べたらだめだからね?』
「知ってるよ」
そういえば、大貴はお酒を飲んだら甘えるんだった。
なんて遠い昔の記憶を遡って思い出す。
たまには、こんな大貴も悪くないかも。
なんて握られたスカートの裾をみて自惚れた。
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くれは(プロフ) - きゅんきゅんが止まらないです、、!!更新頑張って下さい (2019年8月17日 3時) (レス) id: 2527cc3178 (このIDを非表示/違反報告)
優奈(プロフ) - 更新頑張って下さい! (2018年3月30日 7時) (レス) id: 3f4b9811b7 (このIDを非表示/違反報告)
も も ◎(プロフ) - 侑李さん» 覚えてる〜!また話そ話そー!! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 81bb0c824b (このIDを非表示/違反報告)
も も ◎(プロフ) - るなさん» ありがとうございます!!更新がんばります〜! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 81bb0c824b (このIDを非表示/違反報告)
も も ◎(プロフ) - 美々羽さん» 覚えてる覚えてるー!!またTwitterでもよろしく!! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 81bb0c824b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:も も ◎ | 作成日時:2017年9月5日 20時