・親愛なる友へ ページ11
ノヴァside
ノヴァ「お前はお前だよ、エース」
腰に手を当て、振り返りながら私はエースに語りかける。
ノヴァ「生まれてきた時点で、みんな自由だ」
涙を堪えているエースを見て、フッと笑うと私は自身の右手をエースに差し出す。
ノヴァ「たとえ世界が、人々が、お前をどんなに “否定” したとしても！
──私はそれを、
ニカッ！と歯を見せて笑えば、エースは堪えていた涙をボロボロとこぼした。そしてそれを隠すように被っていた帽子のつばを掴み、深く被る。
唇を噛み締めて涙を必死に堪えるエースのもとへ歩み寄ると、私はその場にしゃがみ込みエースと目線を合わせる。
ノヴァ「だからさ、エース…。私と、友達になってくれる？」
エース「…ﾝｸﾞｯ……ぉう、っ…」
ボソボソとギリ聞こえるかぐらいの声量で言うエースに、思わず笑みがこぼれた。
ノヴァ「……エース」
名を呼べば少し顔を上げるエース。そんなエースが被っている帽子のつばを掴み、後ろへ脱がせる。
ポカンとしているエースの頭に手を置き、ぐしゃぐしゃと撫でた。
──…私が、一番欲しかった言葉＿＿＿＿＿。
ノヴァ「──生まれてきてくれて、ありがとう」
それを、親愛なる
﹊ ﹊ ﹊ ﹊ ﹊ ﹊ ﹊ ﹊ ﹊ ﹊
その言葉を言えば、さらに涙を流すエースに笑いかけると私はエースの隣に腰掛けた。
ノヴァ「お前はちゃんと愛されてたんだね」
エース「……はぁ、？」
何言ってんだ、と言いたげな顔でこちらを見つめるエース。
ノヴァ「…ちゃんと愛されてたから、今お前がこうして元気にここにいる。そして、私はお前と出会うことができた」
エース「！？」
ノヴァ「周りがどれだけ、化け物扱いしようと…少なからず、私達を守ってくれる人達がいた。ずっと味方で、あり続けてくれた人達がいる。私達を…ちゃんと見てくれる、認めてくれる人達がいる。……それだけで、十分なのかもしれないね」
私は横にいるシルティを撫でながら言えば、気持ちよさそうに顔を緩ませる。
ノヴァ「エースにもそういう人、いるんじゃない？」
エース「…………いる」
ボソッとだったが、芯の通った声。どうやらもう涙は引っ込んだようだ。
そんなエースを見て、私はフッと笑みを浮かべた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 127人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
大福モチ(プロフ) - 初心者です！さん» ありがとうございます！頑張ります！！💪(`･ω･´💪) (12月24日 2時) (
レス) id: 80560d8d1d (このIDを非表示/違反報告)
初心者です！ - 大福モチさん» はい！大福モチ様のためなら、一生待ちます(∩´∀｀)∩ﾜｰｲ (12月10日 17時) (レス) @page12 id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
大福モチ(プロフ) - 初心者です！さん» 返信遅くなりすみません！コメントありがとうございます！少しずつですが更新していければと思うので良ければお付き合いください！٩( ᐛ)وいぇい (12月4日 5時) (レス) id: 80560d8d1d (このIDを非表示/違反報告)
初心者です！ - 続き待ってます！v(￣Д￣)v ｲｴｲ (11月19日 15時) (レス) id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：大福モチ | 作成日時：2023年6月27日 18時
