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Ren side
丸一日1人で過ごして、いよいよ結果が出る日になってしまった。
母さんは忙しいみたいで、今日は1人で結果聞かなあかんって。心細かった。
ノックの音がして、父さんが入ってきた。
父「母さんには伝えておいた、....廉のこと」
「俺の、こと?」
まさか、俺病気?なんて。
頭の中で何かが崩れ去る音がした。
「俺、病気なんやろ。...教えてや、絶対乗り越えたるから」
どんな辛い治療も、どんなに暗い運命でも、受け入れるから。
その先にみんなが、5人がいるから。
だから大丈夫やって思ってた。
俺は、病気を甘くみすぎていた。
父「...すまない、廉。廉は脳腫瘍という病気なんだ。...悪性だった。」
「....嘘、やんな?」
父「廉の病気はかなり進行していて、....手の施しようがないんだ」
手の施しようがない....って、俺、死ぬん?
父「...本当なんだ。半年後の生存確率は50%、一年先は...10%。延命治療をした場合だがな。...延命治療しなければ、あと....5か月なんだ。」
「俺....治療せーへん。....ずっと病院にいるより、好きな人たちと楽しいことしたい。....父さんごめん。退院させて、」
あと5か月ってことは。....もって1月?じゃぁ、卒業できひんってこと?
どうせ死ぬなら、後悔したくないから。
父さんは、いつも我儘言わない廉のお願いだから、って退院させてくれた。
俺が病院から帰ってるとき、ちょうど5人が歩いてた。
今日は玄樹きてるんや、よかった、なんて。
海「....廉大丈夫かな、」
玄「今頃泣いてたらどうしよう....」
勇「大丈夫だろ、廉なら。」
優「きっと何もないよね...」
紫「...本人に聞けばいいんじゃない?ね、後ろ歩いてる廉くん、」
「ぅ、ばれてた?」
「「「「「廉、おかえり!!!!!」」」」」
「っ、ただいま、」
....やっぱり、みんなに病気とか言えん。
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作者名:実愛 | 作成日時:2020年9月21日 18時