Da-iCE 短編 。

▼ わだ はやて ページ9

.









.









( 彼氏 )









.









颯「ただいま」






『おかえりなさい』









いつものように 、帰ってきた颯を出迎えた








颯は丁寧に脱いだ靴を揃えると 、私の方を向いた









.









.









颯「ねえ」






『なに？』









.









颯「さっき楽しそうに話してた男は誰？」








そう言う颯は 、不機嫌だった









原因はすぐに分かった









.









実は今日 、たまたま元彼と会い 、話してしまった







それを颯に見られてしまったんだと思う









.









颯は 、とても嫉妬深い








だから 、それを不審に思い 問い詰めているんだと思う









.









.









『え 、いや...別になんでもないよ』









咄嗟に 、元彼の存在を濁してしまった






元彼だなんて言ってしまったら 、颯が怒ると思ったから









.









.









.









颯「なんで？」






『え？』








だけど 、颯に嘘は通用しなかった









.









.









颯「なんで濁すの？俺に知られちゃいけない関係なの？」







『そういうことじゃないけど...』








颯「じゃあ教えてよ」









じりじり詰め寄ってくる颯









.









.









『元彼...です』








颯「ほんとに？信じていい？」









『うん』









.









.









颯「腕 、触られてたよね？」







『えっと...』









.









「やり直したい」








元彼にそう言われた





そのときに 、腕を掴まれた









.









.









『っ...』









颯はすごい力で私の腕を掴んだ




颯の爪が腕にくい込んで 、血が滲む









.









.









颯「連絡先も渡されてたみたいだけど 、連絡取り合うつもりなの？」






『そんなつもりないよ』









颯はきっと 、一部始終を見てたんだと思う






1つ1つ 、細かく聞いてくる







そんな颯に 、若干恐怖を覚えた









.

▽→←▽

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す