7話 ページ8
sideA
霧か靄がかかった場所。
大きなブランコを漕いでる私。
視界が晴れて下に見えたのは
小さな私と兄様。
A『兄様!!』
私の声は届かずに
兄様は幼い私の手を握り穏やかな昼下がりの街を歩く。
ああ、また夢だ。
ベッドで寝たらまた悲しい夢で終わってしまう。
兄様が帰るように促してくる。
1秒でも多く兄様に会いたいのに…
起きてシーツを丸め、窓から地面へロープにして外へ出る。
白華さまに見つかる前に�爐△両貊雖瓩悄�
壁を越え、冷たい夜風に曝されながらも
着いた。
何も入っていない兄の墓。
何も入っていないけど、その場所が兄様との思い出の場所。
墓の隣で寝そべってまた眠りにつく。
また靄が……
【また来ちゃったの…？】
A『兄様!!』
【甘えん坊さんなんだから。】
困ったような声色の兄と同時に聞こえるは
兄が作った曲。
A『兄様!!早く次の曲作ろ！』
【ハイハイ。】
side白華
白華｢……｣
窓からロープが垂れていると報告を受けた。
その窓は神咲さんの部屋の窓。
また勝手に抜け出したのか…
白華｢はあ……｣
浅霧｢大変だネ〜。｣
白華｢会長の代わりに私達が見張ってるんですけどね…彼女、ある夢を見ると飛び出したり命諸共投げ出したりするので…｣
彼女は、抜け出したら決まって�爐△両貊雖瓩惺圓�。
白華｢はあ……神咲さん、起きなさい。神咲さん。｣
お墓の隣で寝そべっている…
浅霧｢…お兄さん大好きだよね。｣
そう、ここは彼女の兄の墓。
彼女から返事はない。
違う…また深く�犢圓辰騰瓩靴泙辰拭�
柴咲｢呼吸浅いし、身体は冷たいね…｣
浅霧｢もうこれ以上、セキュリティを強化したくないんだけど。｣
三毛門｢はあ…私の所に泊めれれば…｣
新兎｢先輩たち、忙しいそうだね。｣
望月｢ああ、朝から忙しいそうだった。｣
何も知らない方が良い。
久磨【大丈夫だって〜。数日で目が覚めるから！】
と会長は仰っていたけど…
その声は震えていた。
彼女の夢ライブで彼女じゃない影があった。
恐らく彼が�犒鮫瓩覆里世蹐Α�
彼女が眠っている時、右手が必ず誰かと握ってるような不自然な手をしている。
白華｢…早くその人とその手を離しなさい…｣
浅霧が入ってきた。
浅霧(ホントは愛されているのにね。)
浅霧｢まだ�爐修辰銑瓩諒�が楽しいの？｣
彼女は幸せそうに眠っている。
浅霧が枕元に飴玉を置いて
2人で病室を出る。
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作者名：ペテン師 | 作成日時：2019年3月11日 1時
