16話 ページ17
sideA
猿井｢せぇーんせ♡｣
わお。
犬飼｢先生、困ってんじゃん。｣
あの……
久磨｢ねぇ、A〜……わーお。｣
？？
A『あ、会長様。』
久磨｢な、にしてるの。｣
私も聞きたいです。
猿井｢一般の方？｣
犬飼｢先生のお客さま。｣
違います……
A『会長様、蛇塚さんのお子さんは？』
猿井｢えっ！蛇塚くんって子持ち！？やっば！教育に悪いよー。｣
蛇塚｢ですから！何度も！私の子どもではないとっ！｣
どーでもいいです。
久磨｢あ、どーした？うん？わかった！すぐ買ってくるっ！｣
お電話してました。
久磨｢ゆにゆにが待ってるから帰るわ。｣
本当に何しに来たんですか。
A『はい。』
久磨｢遅くなっちゃダメだよ。｣
A『はい。』
久磨｢ちゃんと帰ってくるんだよ。｣
A『はい。』
おでこにキスされました。
猿井｢え、なに。彼氏？なら今すぐ＊したいわぁ♡｣
犬飼｢オトコ出てる。｣
猿井｢やっだぁ。｣
犬飼｢キモ。｣
猿井｢なんつった!!この犬畜生！｣
犬飼｢はぁ！？｣
会長様を見送ったら喧嘩してました…
蛇塚｢やめてください!!少しは和解してください。｣
猿井｢だまれっ！｣
声がとても野太いですね。
いつもは高いのに。
A『…えっと……』
猿井｢あっ！せんせぇい♡｣
あ、声が戻った…
犬飼｢その猫なで声きもいっての。｣
猿井｢犬飼がいじめるんですぅ…慰めてくださぁい♡｣
えぇー…
A『えっと……』
犬飼｢先生、困ってんじゃん。やめなよ。｣
慰めるとは…
A『…よしよし。』
頭を撫でたら良いんでしょうか…？
猿井｢やっだぁ!!先生！｣
だ、ダメですか…？
猿井｢もっとぉ〜♡｣
良かったそうです。
犬飼｢先生！ボクにも！ボクにも頭を撫でて!!｣
猿井｢いじめっ子な犬飼さんには無理じゃなーい？女の子らしい身なりになってから出直しな〜？｣
犬飼｢ぶりっ子で墨汁みたいな真っ黒な腹黒野郎に言われたくないんだけど！｣
あぁあ……
蛇塚｢いい加減にしろ。｣
貪欲で毒を持ったヘビが2人を睨む。
A『…蛇塚…さん……』
蛇塚｢先生はお忙しい身です。2人の戯言に時間を使いたくなどないでしょう。｣
怒ると怖いと噂を聞きましたが、本当のようです…
蛇塚｢先生、もう寮の門限でしょう。｣
遅れた分の作業を戻さなくては……
蛇塚｢……先生。おやすみなさいませ。｣
何故か瞼が重くなりました……
そこがその日の最後の記憶でした。
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作者名：ペテン師 | 作成日時：2019年3月11日 1時
