1話 ページ2
sideA
寮の門を開ける。
A『ごきげんよう。皆様。』
そう言うと佇む女子生徒達は
｢｢おはようございます！A様!!｣｣
いつも通り女子生徒から熱い歓声を受けながら寮を出る。
色んな方々から挨拶されます。
A『ごきげんよう。』
少し面倒ですが、しっかりと目を合わせ挨拶します。
白華｢神咲さん。｣
A『ごきげんよう。白華さま。』
白華｢ははは…同級生らしく呼んで欲しいものですが…｣
首を傾げると
白華｢ｺﾞﾎﾝ…今月の広報ですが…｣
咳払いをし、本題に入ります。
白華(その顔で首を傾げると何故か愛らしさが増すんですが…)
白華｢元の原本は神咲さんが持ってますか？｣
A『……少々お待ちください。』
鞄を下ろし原本の有無を確認する。
A『こちらで宜しかったでしょうか？』
白華｢はい。今月の記事はー｣
新兎｢誰あの美人！？｣
針宮｢確か神咲財閥のご令嬢の……｣
新兎｢ハリー知り合いなの？｣
針宮｢ああ。何度かパーティで見かけた程度だが…｣
何やら騒がしいですね。
A『…あ。』
白華｢ああ。おはようございます。新入生の皆さん。｣
新兎｢お、おはようございます！｣
新入生……
A『お初にお目にかかります。私、2年の神咲Aと言います。以後お見知りおきを。』
花房｢お、面白いメンツだね〜。｣
望月｢柳先輩……｣
花房さまか……少々苦手な方ですが…
A『あら。貴方が男性と顔見知りなのが驚きました。』
花房｢全くもって驚いてなさそうだけど……｣
こんなにも表情豊かなのに？
A『私の表情を読み取れないのに世の女性の心は鷲掴みするんですから不思議です。』
花房｢君が思っているより難読だよ。｣
そんな雑談をしていれば時はすぐに過ぎてしまいます。
白華｢では、会議を始めます。｣
モニターに映ったのは生徒会長の久磨凛太郎。
過去には幼なじみとしての記憶がありますが殆ど失ったと言っても過言ではございません。
久磨【A〜？聞いてる〜？】
A『僭越ながら私は自分の役割を全うしているのでお喋りは浅霧さまとでも。』
久磨【む〜…】
浅霧｢広報と書記同時にとかバケモンすぎ。｣
？
拗ねてる…
A『会長さま、本日はどちらから。』
話しかけたら持ち前の明るさで返答してきました。
久磨【どこだと思う〜？】
A『地球のどこか。』
浅霧｢そりゃそうだろうが。｣
だって考えるのも面倒ですし…
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作者名：ペテン師 | 作成日時：2019年3月11日 1時
