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FANTASY 1 ページ26

眠りに落ちると、いつも見える景色は同じ。
奥の方に誰かが見えて、進めばちゃんとその人に近づく。

毎日その人と会ってるのにも関わらず、俺はその人のことが分からない。
顔を見て話してるはずなのに...



目が覚めれば、話した内容以外の記憶はなくなっている毎日だ。

















俺は誰かわからないが、優しい儚い夢の相手のことが大好きだ。小さい時からずっと一緒にいるのだが、覚えられない笑顔をこちらに向けられる時には必ず心臓が跳ねた。





相手には好きな人がいるというのはごく最近知ったこと。俺なんかに相談するんだからしんどい。

どちらにせよ叶わない恋というのは、こういうことのことを言うのだろうなと幼いながらに理解はしていたが、さすがに胸が痛かった。









最近、その子にどこか似ている子が隣の席になった。
話し方なのかその笑顔なのか、どこに雰囲気を感じるのかはいまいち掴めないでいたのだが気にかかる。
文化祭があったから仲良くはなれたはずだ。




kn「Aちゃん、おはよう。」


『きんときくん、おはよう。』




最初よりずっと柔らかくなったその顔は、ほんとに俺の好きな子に似てる気がしたんだ。本物は分からないけど。














『ひっ……。』


kn「っわ。」


「ばーーーーっ!…って、きんときとAちゃん?」






そんな子が、お化け屋敷でビビって抱きついてきたらどうなるかと言われれば、これも心臓が跳ねた。
初めて現実でそんな感情に襲われた。

何事も無かったかのように済まされたが、俺はそうでもなかった。
今まで意識などまったくといっていいほどしてこなかったのに。




「じゃ、午後のバンド見に行くから〜!」


sm「はい。」


kn「じゃー。」





Aちゃんは何も話さなかった。というかこちらも向かなかった。
友達とふたりで過ぎ去っていく彼女の髪は綺麗に結い上げられている。なかむも言っていたが本当に似合っているんだ。



……これは、たいへんまずいことなのかもしれない。

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設定タグ:ワイテルズ , きんとき , WT   
作品ジャンル:恋愛
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みるく(プロフ) - どくみんさん» コメントありがとうございます。長らく更新が疎かになっていて本当にすみません🙇‍♀️💦誤字も教えて頂きありがとうございます。これからもっと面白い展開に広げていけるように頑張ります✊🔅✨ (1月30日 18時) (レス) id: 08dfb534a2 (このIDを非表示/違反報告)
どくみん(プロフ) - 更新、心待ちにしてました!きゅんきゅんします。実は「得意」が「特異」と誤字しているところがありましたので、ご確認の程よろしくお願いいたします。 (1月30日 16時) (レス) @page22 id: 580971048a (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - あるふぁさん» コメントありがとうございます。好きと言っていただけて本当に嬉しいです( ; ; )年末年始に多めに更新できるようにしますのでもう少しお待ちください🙇‍♀️ (12月9日 21時) (レス) id: 08dfb534a2 (このIDを非表示/違反報告)
あるふぁ - このお話、好…(*´ω`*) 更新待ってます!! (12月7日 19時) (レス) id: 90dd1e6695 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みるく | 作成日時:2023年8月29日 16時

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